師匠 おひさしぶり
8.9年前に デッキとガーデンルーム「エクシオール自然浴家族」を取り付けたお客様から デッキなどのメンテナンスの仕事を 頂いた。
このお客様のところには 体の不自由な方が居て 車イス(ストレッチャー)での出入りが しやすいように と 介護室に取り付けたエクシオールやデッキに いくつかの工夫を 凝らしている。
その工夫のほかに 建物(母屋)との納まりが とても悪く 取り付けに 苦労した。
僕には 「職人として」多くのことを学んだ師匠が 二人いるのだが この現場は その二人が 関わった数少ない現場の一つだったことを 思い出した。 二人は ともに 数年前に 亡くなった。
一人は 大工
一人は アルミ職人だった
二人の師匠が 同時に 仕事をすることは なかった。僕は それぞれの人にくっついて 一方で 店長として お客の意向を伝えたり 寸法の指示を出しながら 一方で 仕事の仕方を 教わった。
この日 僕は デッキの腐った部分を 取り除きながら
「ここの納まりは こうだっぺさあ。 わからねえ奴だなあ」
「コンピューターで 計算しているなら 原寸を ベニヤ板の裏でいいから 描けよ!絶対 その方がきれいに納まるから」
などなど その部分 部分で 言われたことが 蘇ってきてしまった。
壊れた部分を取り除かなくちゃいけないのに 思い出まで 取り除いてしまうような気がして 「この部分 苦労して師匠が取り付けたところだから 残しておきたいなあ」 なんて 思うのであった。
おかげさまで 今回のメンテナンスは うまくいった。
少なくとも また 同じ年月 使ってもらえるだろう。なぜなら 師匠と同じ技で あの部分も あの部分も 直しておいたから。
職人自身の思い出のつまった現場のメンテナンスは 職人本人にとっても もちろんお客様にとっても 絶対 お得だ
長く 永く 仕事を つづけなければ と 今日も 思う。
小学校 校庭芝生化計画
僕は 子供たちの小学校で 「おやじの会」というサークルに入っています。
奉仕作業をしたり 運動会などの行事の時 手伝ったり 釣り大会などのレクリエーションをやったりしています。
先日 「校庭を芝生にしたーい」という校長先生の熱ーい希望を叶えるため 集まりました。
芝生は サッカーの公式審判員でもある校長先生が どこかのサッカーグランドから 余ったものを タダで もらってきました。「サッカーの日本代表が 踏んだかも・・しれない」という あやしいものでしたが 僕の目から見ても なかなか良い芝生に見えました。
「おやじの会」には ガテン系が 多い
土木工事屋さんが 重機で掘削し 水道屋さんが 水まき用の配管をし 造園屋さんが 指示を出し あっという間に 用意してあった芝生が 敷き終わりました。
「あれ 」
「全然 足りないじゃん せーんせい」
校長 「なにしろ タダだからね」
「・・・・・」
「よし じゃあ ひろげちゃえ、 すぐ 芝生なんて 伸びるよ やっちゃえ やっちゃえ」
えっ マジですか?そんなに広げてしまったら ぼくの予想では 芝生が 埋まるまで 3年くらい かかりそうなのですが・・・
校長 「おお りっぱ りっぱ よし 記念写真を 撮ろう 」
「秋の運動会の時は この場所は 今日頑張った人だけの特等席にしよう」
「おお いいね いいね ふかふかで サイコーだね」
いったい いつの 運動会でしょうか はあ~ あんたら 子供 そつぎょうしちゃうぜ・・・
運命の人
有明 ビックサイトで 行われた「タカショー トータルガーデンフェア」にいってきました。
久し振りに 電車にのっていき 「国際展示場駅」から 歩いていくと 「あっ あの人も ガーデンフェアにいくんだろうなあ」って なんとなく わかります。何故かっていうと 日焼けしていて 黒いから。
だけど それとは 別の集団も います。「な なんだ この行列は この暑いのに」
そーです。永遠のヒーロー 「ガンダム」のフェアです。すごい 人気です。
ガーデンフェアも 楽しかったのですが また 別の時に 書きます。
今回 僕の目的は 僕の「運命の人」との再会です。その人が 本日 ひさびさに 講演「エクステリアの生まれた日」を行うのです。
その人の名前は 「杉本 英則」氏です。日本のエクステリア生みの親で エクステリア業界NO1のTOEX創業者です。
15年前 僕は バブルのはじけてしまった後 父の建材屋を やろうか 別の商売をやろうか 学校に戻って また 法律の勉強をしようか 迷っていました。
無謀にも 僕は 最大手メーカー社長の杉本氏に 「この業界に未来は あるのですか?」と手紙を書きました。社長と直接 会うことができ 数時間 熱く 夢を 話してもらいました。
僕の中で 迷いが はじけ 半年後には 今の店を はじめていました
TOEXを 離れて数年経つのですが 今回の講演も 時間が足りないほど 熱ーく語られ、現在 第一線で エクステリアに携わっている我々の方が タジタジと いう勢いでした。
ボケ初めていた「初心」を 思い出すことができました。ありがとうございました。
また 講演会では 同時に 「ミサワホーム」創業者の三澤 千代治氏の講演「家の生まれた日」を頂きました。講演の中で「今 僕は HABITAというブランドで 千葉の山武という田舎に モデルルームを作って売ってるんですよ」と 言われたので びっくりしました。(実は 一昨日 そこに移住する方から 仕事の依頼をうけていたので なおさらです)
僕の 現在と未来に重要なかかわりを持つこの二人の大物に 同時に会えて 感謝感激でした。
(懇親会が 楽しくて 終電に間に合わず タクシーで 大金をつかってしまいました)
多分 ビールが うまい縁台
春先 工事をしている現場のすぐ近所から ガーデンリフォームのご相談がありました。
「ご連絡ありがとうございます。今 すぐ 近くで工事していますので お伺いしたいのですが どの辺ですか?」
「四角い家だから すぐ わかりますよ」
なるほど おっしゃる通り すぐ わかりました。
「可もなく不可もなく と いう感じですが なにか ご希望が ございますか?」
「四角い家だから 少し変化をつけてほしい それから 和室前の縁台で ゆっくりしたいなあ
あと リビング側のタイルのテラスのところでは たまに人を呼んで バーベキューをしたいんだよね」
「なるほど 縁台で ゆっくりしたいですかあ。でも あまり縁台周辺を大きくすると 出入りが 不便になってしまうし 和風好みといっても 家とのバランスが あるから コッテコテの和風にするわけにも いけないし???・・・・・」
まさに 「どうすっぺ?」
悩んだ結果 こんなお庭になりました。
TOEXの「プラスG」の部材を使い 大きなフレームを作りました。そして 和室 リビングを 縦格子のパーティションを使い やわらかく区切っています。このようなパーティションは いわば 現代版の袖垣といってよいでしょう。まさに「温故知新」って感じです。材料は すべて アルミですが 木目調のためか あまり 固い印象が ありません。
リビングの上には 日よけのため ガーデンターフをとりつけ 和室の上には プラスGシステムの屋根を取り付けました。屋根には 半分 目隠し板を取り付けましたが 縁台に座ると これが なんとも 昔の家の軒下のような感じになり 良い感じです。いままで 外壁には なにも突起物がなかったのですが これが 落ち着かない原因だったのかもしれません。
縁台部分は 人工木材デッキを使用しました。奥行きは 1.2mですが 狭すぎず 広すぎず 座布団を引いて あぐらをかくには ちょうど 良い広さです。
ここで 夕涼みしながら ビールを 飲みたいなあ
お気に入りの窓のオモテ ウラ
昨年末の12月20日に 最初の現場調査に 伺ったお客様の工事が 終わりました。
年末だった為 私の方も 勝手ながら しばらく 手をつけていなかったので 打ち合わせも とびとびになってしまい 結局 工事開始は 半年も 後になってしまいました。
施工前の様子は こんな庭でした。
普段 物干場として使っているサンルームが 道路から 丸見えです。また ダイニングの窓からの視線も少し 気になります。植木が 伸びてしまい 庭に入りづらくなっています。土留めや 階段に使われている枕木も 腐り始めてきていました。
ちなみに 内側から見た庭は これです
エアコン室外機を置いていた木の台が 腐ってしまい ビール箱で 代用していました。
これは どげんかせんと いかん
と いうことで がんばりました。
壁には 「どーしても これを いれたい」という 奥さんのご希望で ブドウの柄をあしらったガラス入りの飾窓を 付けました。また いままで 斜面だったところも レンガで しっかり土留めをして 管理しやすくしています。
扉は 目隠し性のないデザインですが 階段を 少しカーブさせ 扉の半分くらいが植栽と重なるようにしたので 庭の中が 丸見えになることは ありません。
それでは 内側も見てみましょう
もとから あったキンモクセイを 少し移動しています。この木は 他の植木と関連して ダイニングの目隠しに重要な役割を 担っています。水道も移設し デザインの中に組み込みました。
壁に埋め込んだ飾り窓が こちらから見ても きれいですね
床を きれいな石貼りにしたので お客さんには「ぜひ あまり 物を置かないでくださいね」と 釘をさしておきました。
窓の下に注目してください。
あのエアコン室外機を 収納しました。もう片方は 庭の道具をいれる収納庫になっています。
プランの打ち合わせをしている時 「目隠しに よくあるフェンスは つけたくないなあ」と 言われましたが 確かに この現場では フェンスより このような壁の方が 落ち着いて いい感じです。
「いい感じ」と思えることは 今後 この庭が より良くなっていく為に とても 大事な要素(ファクター)です。
有難うございました。 また お伺いいたします。