僕は 危険人物?
お客様のところへ 打合せにいく。
今日は 少し 遠い。カーナビに頼って 進む。エコカーのホンダ「インサイト」に乗り 最新のカーナビが 的確に 道を 案内してくれる。
もうまもなく お客さんのところだ。
あの交差点の信号を越えれば もう 数百メートルの範囲内だ。
交差点の信号の先が 車で 詰まっている。
そのままでは 進めないので 信号が 変わるのを 2回 やり過ごさなければならなかった。
信号が 再び青に変わり 交差点の向こう側の車が 少し 動いたので 後ろの車に押し出されるように車を 進める。
「なんで 進まないのだろう」
道は 確かに狭い。もしかしたら 対向車同士のすれ違いで 大型車でも 来てしまい つまっているのかもしれない。
少しだけ 進んだ。カーナビの予想到着時刻が 着々と変わり始めてきた。お客様のところにいく時間が 近づいてきた。早く進んでくれないかなー
突如 警官が 8名 走ってきた。
「 」
僕の車の前も 後ろも そして もちろん 僕の車のところにも やってきて
「ここは 通行禁止区間です。あなたは 今 違反しています」と 慇懃に言ってきた。
「なんでよー ここは 一方通行でもないし カーナビも 案内しているし・・・・」
「この道路の この区間だけは 2時から 4時の間 子供たちの通学路になる関係から 通行禁止区域になるんです。標識見ませんでした?」
「どこに その標識あるんだよ」
「ほら あそこです」
指で示したのは 交差点の信号の下に 小さく掲示されている標識だった。
「あんなところじゃ 一般人は 見れないだろうよ 信号の方に 注目するようになっているじゃないか」
「でも 掲示されている以上 気づく人も いるんですよ。通学路なので 危険なんですよ」
「あんたらの感覚の方がおかしい 子供たちが危険というなら なんで こんな狭い道に 身動きできないほど 車を 引き入れておいて 取り締まってて・・・ 見てみろよ 子供たちも 自転車も みんな この車達の隙間を ぬって 排ガス吸いながら 通っているじゃないか こんな仕事してて はずかしくないのか」
「みなさん そう いいますけどねー」
にやにやしながら さらに 慇懃な言葉で なんか 弁明している
こんな警官に いくら 怒りをぶつけても 結局 時間の無駄だと知った僕は 違反切符に サインをし ハンコを押そうとした。
「あっ シャチハタは だめなんですよ」
「なんでよ」
「シャチハタは インクが 消えちゃうんですよ」
指紋を 押せという
僕は こすりつけるように 指紋を押捺した。たぶん 指紋なんて 読み取れないくらい 指先をずらしてやったのに そんなことは 確認もしない とことん いい加減だ
僕と話をしている警官の脇を さらに 5人の警官が 走っていく。
また ワナに 獲物が かかったのだろう。
「あんた達 一体 今日 何人で 来てんの? この道の入り口に ひとり立って 通行禁止って言いながら警棒振ってれば 用が済むのに こんだけ 人件費使って ・・・・・ったく」
警官「・・・・・・はい これ お願いしますね」
違反切符の写しをもらい 進もうと思うが まだ 前の車が 動かない。
僕より 前の車 3台が やっぱり まだ 警官と 押し問答している。
「あーみんな 怒っている。僕なんか 早い方だったんだ。もっと 言ってやればよかったかな?」
そう思いながら さっきの警官を 呼びつけ
「前の車両を どかしてくれよ そのくらい やってくれてもいいよねここは 危険な道路なんだから・・・」
僕の後方からも ゆっくりと しかし すごい アクセルを空ぶかししながら 女の人が 車の列をぬいながら やってきた。
「あーあの人も 相当 怒ってんな!カッカして 他で 事故やらなきゃいいけど・・・」などと 余計な心配をしながら 僕は その場を 立ち去った。
普段 剣道で 警察官の先生方に お世話になっており 身近に感じていただけに 今回のような権力の行使の仕方には 余計腹がたった。このような権力行使によって かえって 世の中に 危険のタネを撒き散らしていることに 気が付いてないんだな。成果主義の弊害なのかな。
すっかり 僕も 「危険人物」に なってしまいました。
今回の罰金 ¥7000- 払込期限 平成22年6月4日 (泣)