国際バラとガーデニングショウ07
テーマ:イベント
2010/05/18 12:11
昨日の5月17日、「国際バラとガーデニングショウ」は終演を迎えました。
わたしは日中、熊谷の現場に入っていましたので慌ただしくそれを片付け、ぎりぎり18時に会場に到着し、総勢5名で解体・撤収作業に入りました。
解体して積み込みを終えたのが23時。
4台の車両で深谷市の煉創高橋さんの置き場まで搬出しました。
会場には、まだまだ解体作業中のコンテスト参加者のみなさんがいたようです。
製作開始からきっかり10日間。
この10日はかなり長かった気がします。
いろいろな人と出会い、考えることが多く、疲れもしたし喜びもしました。
とてもよい経験でした。
製作したガーデンの植物の中には、期間中に花の盛りを越えたものもあります。
それらはそれでも最後まで植え替えずにがんばってもらいました。
期間中に開花したり、花芽が充実して、これから咲こうとするものもありました。
テマリシモツケ・ディアボロ、ガウラ、アジサイ、ニシキギ、カルミア…。
若いジキタリスもまだ、咲き揃うまでには至りませんでした。
期間中涼しかった気候が、せめて今くらいの気温で推移していたら、あるいは咲いてくれたかもしれません。
2日間で製作して半日で解体しなければならないショウ用のガーデンですから、そこは割り切って非日常的な、非現実的でとことん夢のあるガーデンを作れば良いのでしょうし、惜しげなく植物を使い、張りぼてのハードを飾り立てれば良いのでしょう。
お客さまにそのようにして楽しんで頂くのも、われわれの仕事の一部かも知れません。
ですが、以前まわりまわって、「○○チャンピオン」のなんとか王選手権への出場依頼が来たときにも同じ事を考えたのですが、ガーデンという何ヶ月もかかって作り上げていき、それから何年も掛けて完成させていくような存在に対して、短かく時間を制限して製作を競うということそのものが、何だかとてもそぐわないと感じてしまうのです。
そのテレビ番組の中で実際に作られたガーデンは、それがこの先ずっとどなたかの持ち物になるにもかかわらず、放送されたその期間限定でしか華やぎのないものであったり、数年後の風化が容易に予想できるものであったり、その維持管理に汲々としなければならないようなものであったりして、わたしはしみじみお断りして良かったと思いましたし、同時に深い失望にとらわれたものでした。
だから、その後秩父市の依頼を受けたガーデニングイベントの企画に参加した時、わたしの担当したガーデニングコンテストでは製作に1週間をあてて見学者にはその製作経過も楽しんで頂き、展示は25日間と長々と引っ張り、解体も公開して飾ったハードや植物はその場で見学者に販売可能と言うことにしました。
鑑賞期間の長い芝桜関連のイベントだから実現できたということもありましたが、これはなかなか冒険的な試みでした。
コンテスト参加者も長く楽しんでもらえる植物を選定したり、維持管理に赴いたりといろいろ苦労をしてもらいましたが、期間中の週末にはその参加者たちに花の販売をしてもらったり、焼きそばを焼いてもらったりとなかなか楽しいことの方が多かった気がします。
もちろん、発案者の責任としてわたしが常に会場に詰めて、遠方で多忙の参加者のため、市の職員さんたちと共に花殻を摘んだり、水やりをしたのは言うまでもありません。(もちろんボランティアでしたが)
昨夜の慌ただしい解体作業の中、そんなことを思い出したり考えたりしながら、会場と駐車場の間を何度も往復して植物たちを運んだのでした。
まあ、それはそれはとして今回のイベントは楽しかったし、この先の自分の仕事の方向性も見えた気がしています。
搬出した植物たちはすべて、高橋さんの手によって近くの小学校に今日のうちに寄贈されるとのこと。
まだ若くてこれから花の盛りを迎えるジキタリスたちも、きっとそこで子供達の目を楽しませてくれることでしょう。
ホームページもよろしければご覧下さい。
http://www.yui-garden.com/
わたしは日中、熊谷の現場に入っていましたので慌ただしくそれを片付け、ぎりぎり18時に会場に到着し、総勢5名で解体・撤収作業に入りました。
解体して積み込みを終えたのが23時。
4台の車両で深谷市の煉創高橋さんの置き場まで搬出しました。
会場には、まだまだ解体作業中のコンテスト参加者のみなさんがいたようです。
製作開始からきっかり10日間。
この10日はかなり長かった気がします。
いろいろな人と出会い、考えることが多く、疲れもしたし喜びもしました。
とてもよい経験でした。
製作したガーデンの植物の中には、期間中に花の盛りを越えたものもあります。
それらはそれでも最後まで植え替えずにがんばってもらいました。
期間中に開花したり、花芽が充実して、これから咲こうとするものもありました。
テマリシモツケ・ディアボロ、ガウラ、アジサイ、ニシキギ、カルミア…。
若いジキタリスもまだ、咲き揃うまでには至りませんでした。
期間中涼しかった気候が、せめて今くらいの気温で推移していたら、あるいは咲いてくれたかもしれません。
2日間で製作して半日で解体しなければならないショウ用のガーデンですから、そこは割り切って非日常的な、非現実的でとことん夢のあるガーデンを作れば良いのでしょうし、惜しげなく植物を使い、張りぼてのハードを飾り立てれば良いのでしょう。
お客さまにそのようにして楽しんで頂くのも、われわれの仕事の一部かも知れません。
ですが、以前まわりまわって、「○○チャンピオン」のなんとか王選手権への出場依頼が来たときにも同じ事を考えたのですが、ガーデンという何ヶ月もかかって作り上げていき、それから何年も掛けて完成させていくような存在に対して、短かく時間を制限して製作を競うということそのものが、何だかとてもそぐわないと感じてしまうのです。
そのテレビ番組の中で実際に作られたガーデンは、それがこの先ずっとどなたかの持ち物になるにもかかわらず、放送されたその期間限定でしか華やぎのないものであったり、数年後の風化が容易に予想できるものであったり、その維持管理に汲々としなければならないようなものであったりして、わたしはしみじみお断りして良かったと思いましたし、同時に深い失望にとらわれたものでした。
だから、その後秩父市の依頼を受けたガーデニングイベントの企画に参加した時、わたしの担当したガーデニングコンテストでは製作に1週間をあてて見学者にはその製作経過も楽しんで頂き、展示は25日間と長々と引っ張り、解体も公開して飾ったハードや植物はその場で見学者に販売可能と言うことにしました。
鑑賞期間の長い芝桜関連のイベントだから実現できたということもありましたが、これはなかなか冒険的な試みでした。
コンテスト参加者も長く楽しんでもらえる植物を選定したり、維持管理に赴いたりといろいろ苦労をしてもらいましたが、期間中の週末にはその参加者たちに花の販売をしてもらったり、焼きそばを焼いてもらったりとなかなか楽しいことの方が多かった気がします。
もちろん、発案者の責任としてわたしが常に会場に詰めて、遠方で多忙の参加者のため、市の職員さんたちと共に花殻を摘んだり、水やりをしたのは言うまでもありません。(もちろんボランティアでしたが)
昨夜の慌ただしい解体作業の中、そんなことを思い出したり考えたりしながら、会場と駐車場の間を何度も往復して植物たちを運んだのでした。
まあ、それはそれはとして今回のイベントは楽しかったし、この先の自分の仕事の方向性も見えた気がしています。
搬出した植物たちはすべて、高橋さんの手によって近くの小学校に今日のうちに寄贈されるとのこと。
まだ若くてこれから花の盛りを迎えるジキタリスたちも、きっとそこで子供達の目を楽しませてくれることでしょう。
ホームページもよろしければご覧下さい。
http://www.yui-garden.com/
国際バラとガーデニングショウ06
テーマ:イベント
2010/05/16 23:53
5日目。日曜日です。
さすがは週末。
入場してくるお客さんがひきも切らず、長い列がお昼過ぎまで延々と続いて場内の人口密度は平日の3倍近くにもなったでしょうか?
われわれの近くで店を出している弁当屋さんの1軒にそれとなく聞いたところ、本日は1800食を売り上げたそうです。しかも3時過ぎに完売でした。
…恐るべし。
さて、残るはあと1日となった「国際バラとガーデニングショウ」ですが、明日わたしは現場に入りますので夜の撤収作業までもう来ることがありません。
このシリーズもそろそろ終わりにしなくてはなりませんので、会場の紹介を駆け足で…
前回紹介しました企画展にはもうひとつ有りまして、その「サロン・ド・ローズ」から、黒柳徹子さんがプロデュースして、大野耕生さんがバラ選定をし、佐藤進さんが製作した「エミリー・ディキンソンの庭」。
内覧会での佐藤さんがいらっしゃったときの写真です。
そしてこれは今朝、大野さんがメンテをなさっていたときの様子。
黒柳さんのこのコメントで、このガーデンの趣旨がわかって頂けれるかと思います。
小さな空間ながら、高さと奥行きのある構成がされていて、今回のショウの中でも特に好きなガーデンのひとつです。
そして、ケイ山田さんによる「フラワーガーデンのティーパーティー」。
マーク・チャップマンさんの「リトリートガーデン~英国風癒しの庭~」。
この部屋の中からガーデンを見せる手法は、前回の清水工業GARDENさんもそうでしたが、コンテスト作品の中にも他に2作ばかりありました。ただ、そこから庭に出て(入って)行けるという構成はここだけでしたでしょうか。
そして、これが吉谷桂子による「精霊の花園~ニンフの泉~」。
森の中に泉があって、それを取り巻く美しい花園には小さな妖精たちが棲んでいます。
とてもストレートな構成ながら、それだけに説得力があります。
なによりも配色が素晴らしい。
ごくごく自然な植栽の中で、赤系統の暖色でまとめたエリア、イエローのエリア、ホワイトのエリアと、いくつかのエリアを連続させ、移動しながら見る角度によってガーデンの印象を少しずつ変えていきます。
そこここに隠れ遊ぶ妖精たちを発見する楽しみと、彩りの変化を味わう楽しみ…
何度見ても飽きの来ないガーデンだと思いました。
ホームページもよろしければご覧下さい。
http://www.yui-garden.com/
さすがは週末。
入場してくるお客さんがひきも切らず、長い列がお昼過ぎまで延々と続いて場内の人口密度は平日の3倍近くにもなったでしょうか?
われわれの近くで店を出している弁当屋さんの1軒にそれとなく聞いたところ、本日は1800食を売り上げたそうです。しかも3時過ぎに完売でした。
…恐るべし。
さて、残るはあと1日となった「国際バラとガーデニングショウ」ですが、明日わたしは現場に入りますので夜の撤収作業までもう来ることがありません。
このシリーズもそろそろ終わりにしなくてはなりませんので、会場の紹介を駆け足で…
前回紹介しました企画展にはもうひとつ有りまして、その「サロン・ド・ローズ」から、黒柳徹子さんがプロデュースして、大野耕生さんがバラ選定をし、佐藤進さんが製作した「エミリー・ディキンソンの庭」。
内覧会での佐藤さんがいらっしゃったときの写真です。
そしてこれは今朝、大野さんがメンテをなさっていたときの様子。
黒柳さんのこのコメントで、このガーデンの趣旨がわかって頂けれるかと思います。
小さな空間ながら、高さと奥行きのある構成がされていて、今回のショウの中でも特に好きなガーデンのひとつです。
そして、ケイ山田さんによる「フラワーガーデンのティーパーティー」。
マーク・チャップマンさんの「リトリートガーデン~英国風癒しの庭~」。
この部屋の中からガーデンを見せる手法は、前回の清水工業GARDENさんもそうでしたが、コンテスト作品の中にも他に2作ばかりありました。ただ、そこから庭に出て(入って)行けるという構成はここだけでしたでしょうか。
そして、これが吉谷桂子による「精霊の花園~ニンフの泉~」。
森の中に泉があって、それを取り巻く美しい花園には小さな妖精たちが棲んでいます。
とてもストレートな構成ながら、それだけに説得力があります。
なによりも配色が素晴らしい。
ごくごく自然な植栽の中で、赤系統の暖色でまとめたエリア、イエローのエリア、ホワイトのエリアと、いくつかのエリアを連続させ、移動しながら見る角度によってガーデンの印象を少しずつ変えていきます。
そこここに隠れ遊ぶ妖精たちを発見する楽しみと、彩りの変化を味わう楽しみ…
何度見ても飽きの来ないガーデンだと思いました。
ホームページもよろしければご覧下さい。
http://www.yui-garden.com/
国際バラとガーデニングショウ05
テーマ:イベント
2010/05/15 05:05
国際バラとガーデニングショウも今日で4日目。前半を終えました。
昨日はお客さんの出足がやや遅く、今日はようやくのんびりかと思いきや、昼前からぞくぞくと入場者が増えてそれまでと変わらない混雑ぶりとなりました。
今日明日の土日はどうなることかと少し気が遠くなる思いでしたが、本日わたしは一日休みをもらって現場に入ります。
さて、少し会場の様子を紹介します。
まずは今回の企画展、「ピーターラビットの庭仕事~英国湖水地方の街から」の様子です。
こちらは西武造園さんの手がける「マクレガーさんのやさい畑~おいしい!たのしい!キッチンガーデン~」。
人気のキッチンガーデン、というよりやはりその名の通りの畑ですね。小屋の製作はご存じユ・メ・ミファクトリーさん。
そして、昨年の大賞受賞者である清水工業GARDENさんの「丘の上のフラワーガーデン~ポターの夢見た花園~」。
小さなボートハウスに本物の舟を浮かべ、建物の窓から宿根草のガーデンを見せるというなかなかの意欲作です。実際に水まで張っています。丘の上のガーデンでそれが可能かなどと詰まらぬ事に気が回りますが、それは標題のほうに問題があるのであって、まさに湖水地方のガーデンです。
製作に許された期間はわれわれとほとんど変わらず、たったの3日間ですから、やはり凄いと思いました。
そして、今回の目玉、「湖水地方のコテージと森のガーデン」。
…どのガーデンも標題の付け方に安易さを感じないでもないですが、まあ、実際の作品はそれを補って余りあるものがあります。
こちらはユ・メ・ミファクトリーさんのコテージ、加藤造園さんの樹木植栽、そして上野砂由紀の草花植栽という、過去の大賞受賞者たちによるコラボレーションとなっています。
川の上に渡したコテージの下、アヒルたちが水辺に集まり、
石垣に囲まれた森のガーデンの中には、物語の世界に登場するような動物たちが潜んでいて、おもわず覗き込んでしまいます。
もちろん、野ウサギも、
そして、圧倒的な宿根草たち!
中に入って散策できないのが残念ですね。
どの植物もピークのものをふんだんに使っています。1週間以上もこれらの植物をベストの状態に保つご苦労は並たいていのことではないだろうなと、つい余計なことも考えてしまいます。
ホームページもよろしければご覧下さい。
http://www.yui-garden.com/
昨日はお客さんの出足がやや遅く、今日はようやくのんびりかと思いきや、昼前からぞくぞくと入場者が増えてそれまでと変わらない混雑ぶりとなりました。
今日明日の土日はどうなることかと少し気が遠くなる思いでしたが、本日わたしは一日休みをもらって現場に入ります。
さて、少し会場の様子を紹介します。
まずは今回の企画展、「ピーターラビットの庭仕事~英国湖水地方の街から」の様子です。
こちらは西武造園さんの手がける「マクレガーさんのやさい畑~おいしい!たのしい!キッチンガーデン~」。
人気のキッチンガーデン、というよりやはりその名の通りの畑ですね。小屋の製作はご存じユ・メ・ミファクトリーさん。
そして、昨年の大賞受賞者である清水工業GARDENさんの「丘の上のフラワーガーデン~ポターの夢見た花園~」。
小さなボートハウスに本物の舟を浮かべ、建物の窓から宿根草のガーデンを見せるというなかなかの意欲作です。実際に水まで張っています。丘の上のガーデンでそれが可能かなどと詰まらぬ事に気が回りますが、それは標題のほうに問題があるのであって、まさに湖水地方のガーデンです。
製作に許された期間はわれわれとほとんど変わらず、たったの3日間ですから、やはり凄いと思いました。
そして、今回の目玉、「湖水地方のコテージと森のガーデン」。
…どのガーデンも標題の付け方に安易さを感じないでもないですが、まあ、実際の作品はそれを補って余りあるものがあります。
こちらはユ・メ・ミファクトリーさんのコテージ、加藤造園さんの樹木植栽、そして上野砂由紀の草花植栽という、過去の大賞受賞者たちによるコラボレーションとなっています。
川の上に渡したコテージの下、アヒルたちが水辺に集まり、
石垣に囲まれた森のガーデンの中には、物語の世界に登場するような動物たちが潜んでいて、おもわず覗き込んでしまいます。
もちろん、野ウサギも、
そして、圧倒的な宿根草たち!
中に入って散策できないのが残念ですね。
どの植物もピークのものをふんだんに使っています。1週間以上もこれらの植物をベストの状態に保つご苦労は並たいていのことではないだろうなと、つい余計なことも考えてしまいます。
ホームページもよろしければご覧下さい。
http://www.yui-garden.com/