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D-Gardenのしごと~鴻巣A様邸

テーマ:しごと
2月の始めに着工して、ずっと雨や雪に悩まされ続けてきた現場が、昨日ようやく完成を見ました。

今回のそれは同業者にして友人であるD-Gardnの武内比登美さんから依頼を受けた仕事でした。

デザイン、設計、現場総指揮と、すべて武内さんまかせの気楽と言えば気楽な仕事。
楽しくもあり、人のデザインの仕事は勉強にもなり、年に数回はぜひともやっていきたい仕事です。

D-Garden A様邸03

武内さんと知り合ったのは2004年、私が鴻巣のポケットパークの施工に当たらせて頂いた折りでした。
発注者であるNPO法人フラワーピースの当時理事をされていた彼女を紹介してもらったその直後、同年の埼玉まごころ国体では会場植栽のボランティアで(別ルートでの参加でしたが)再会。
その後も、2006年世界バスケットボール選手権の花のボランティアでもご一緒して、息子さんにはわたしのブースの製作を手伝ってもらったりもしました。
そして翌年、わたしが庭園をプロデュースさせて頂いたザウス・ロンジャビティ熊谷のオープンセレモニーでは少し無理を言って、寄せ植え教室を開催してもらい、以来このように彼女の庭の製作に当たる機会が増えました。

彼女のふたつのホームページもご覧になって頂ければと思います。

最近リニューアルしたみどりのネットワークのサイトと、
http://www.midori-network.com/

新しく立ち上げたD-Gardenのサイトです。
http://www.detail-g.com/

共に彼女の仕事の他に、彼女が関わっている鴻巣オープンガーデンの活動や、日台交流事業、イギリスのエデン・プロジェクトなどが紹介されていて、興味深いものになっています。


さて、今回のしごと。
完成とは言ってもわたしの受け持ちが終わっただけで、これから武内さんと奥様による植栽が加わるのですが…。


数年後にお住まいのリフォームを計画されているお宅で、およそ3年先の改装を念頭に置いた設計と施工でした。

たとえば、

D-Garden A様邸02

このコッテージ・ストーンのコバ積みも、将来のリメイクに備えてモルタルの使用を最小限に抑えながら、しかし安定感を確保するという仕事となりました。

D-Garden A様邸01

D-Garden A様邸05

ふたつのレンガ花壇も後ほど1個1個を取り外すことを考えれば有筋とはいかず、無筋ながらも倒壊や脱落が発生しないような工夫がされています。

D-Garden A様邸06

枕木の花壇もやはり再利用を考えて金具による固定。

ものは当然ながら、オーストラリア産のユーカリ・レッドガム材です。無理を言って用意してもらいました。

D-Garden A様邸04

そして、それらをつなぐ動線には、すべて既存の平板を組み替えて使用。
近い将来のリメイクを考えて、極力費用を抑える武内さんのアイデアです。

わたしはここで引き上げますので、この後のガーデンの完成に立ち会うことは出来ませんが、植物の加わった完成形は改めて、5月22,23日に開催される鴻巣オープンガーデンで拝見したいと思います。

今回A様は初参加。
その他にもわたしがお手伝いした庭が6軒ほどありますので、ぜひそちらも廻りたいと今から楽しみにしているところです。


さて、来週からはすっかりお待たせしてしまった東松山の現場に入ります。





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 http://www.yui-garden.com/

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冬のガーデン考~アンディ&ウィリアムス・ボタニック・ガーデンにてⅡ

テーマ:植物
さて、続きです。

アンディ&ウィリアムス・ボタニック・ガーデンは、わたしが紹介しない春から秋にかけての方がずっと楽しく美しいので、近くの方には立ち寄って頂きたいし、遠方の方もぜひガーデンのコンセプト共々、そのホームページからご覧になって下さい。

下記のリンクからどうぞ。
http://www.joyfulhonda.com/garden/botanic/

落葉樹が葉を落としたあとのシュートの美しさについては前回触れましたが、それでもやはり冬の主役は緑を残す常緑樹ということになりましょうか。

マホニア

例えばヒイラギ・ナンテン=マホニア。
葉の形状、テクスチャーもさることながら、この時期に立ち上げる黄色い花穂も見逃せません。


ヤツデ


葉の形状では負けていないのがこのヤツデ。
最近は斑入りのものもかなり出回るようになりました。
これも花を咲かせるのは冬ですね。

斑入りと言えばこちらは斑入りグミの仲間、ライムライト。

グミ‘ライムライト’

黄色の斑が葉の中央に入って落ち着いた感じです。
逆に葉の外周に斑の入ったギルト・エッジも、私がよく使う品種です。

さらに明るい白斑のギンマサキも緑陰を明るくしてくれますね。


マサキ


このように冬に残された緑もそれぞれに特徴的です。


そして、常緑樹とはいえ紅葉する品種も多々あります。

コニファーもそうでしたが、それらは葉緑素の保護を目的に色を変えるのだとか。

ツルマサキ

ツルマサキや、

ビブルヌム‘ダヴィディー’

ビブルヌムのダヴィディー。
常緑のガマズミですね。
濃いブルーの実も魅力的です。

ここにいま紹介してきたのはどれも和の庭に多用されてきた樹種ですが、わずかに品種が違い、また植栽される場所によって西洋ガーデンの立派な構成要素となり、冬にはこうして主役級の存在感を示してくれます。

冬に葉色を変える仲間は多年草の中にも多いですね。
特に斑入り葉のものはより赤く色づく気がします。

タイム02

例えば、タイムの仲間。

タイム01

思わず触れてしまいたくなる質感。そして、その手にしっかりと移る香り。

シルバータイム

この冬の色合いと質感が欲しくて、シルバータイムを植えることが増えました。

そして、セダム。

セダム

夏にたくましいグリーンも、愛らしく多様な花も魅力ですが、冬のこの姿に感動してわたしはセダム類の大ファンになったのでした。

また、冬に葉色を変える植物でわたしの好きなのがカルーナです。

カルーナ02

実際、関東では高温多湿の夏を乗り切るのが難しく、いま盛んに流通しているその多くが悲惨な目に遭っていることと思いますが、例えば夏場は鉢で管理して冬はそのままガーデンに出してみるとか、使い方はいろいろ考えられますね。
コニファーとの相性も抜群です。

カルーナ01

そして、鉢でも花壇でもなく、森の樹木の足元に点在するシクラメン。
これもまた、本来の姿であろうと思われます。

冬のガーデンを彩る赤は、ツバキの仲間と同様視覚にストレートに飛び込んできます。


葉を赤く紅葉させたシュートの上に、半ばドライフラワーのように残った冬バラの花。
深い赤の背景にはシロやピンクの花がとても映えます。
これを美しいと感じるか、もの悲しいと感じるかは好みの別れるところでしょうか?


冬バラ01

わたしは少なくとも、冬のローズ・ガーデンを愛します。

冬バラ02



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冬のガーデン考~アンディ&ウィリアムス・ボタニック・ガーデンにてⅠ

テーマ:植物
群馬県の太田市(当時は新田郡新田町)にアンディ&ウィリアムス・ボタニック・ガーデンが誕生したのは、わたしにとっても大変意味のある2002年4月のことでした。

本格的なイングリッシュ・ガーデンと銘打ち、実際もそのスタイルを踏襲しながら、あえて「植物園」と名乗るところにオーナーやガーデナーの皆さんの心意気みたいなものを感じたものでした。

アナ・ガーデン

以来、事あるごとに通い続けて早くも8年になります。

その8年の間に絶えてしまった植物もあれば、新たに加わった植物もあり、確実に成長したものたちもあります。

わたしもこのガーデンでは様々なことを学ばせてもらいました。
だから、あえてここで紹介するまでもなく、首都圏にお住まいの方には実際、行かれることをお勧めすればそれで事足りるのですが、残念なことにオープン当初を除き、ずっと冬期間の閉園が続いています。(12月から2月末まで)

ガーデナーの真価が問われるのは冬のガーデン!

とは徳田千夏師の言葉ですが、わたしは特にこのガーデンで、冬のガーデンの有り様を多く学んできた気がします。

おそらくは見物客の少ないこと、大がかりなメンテナンスが必要なことなどが冬の閉園の理由なのでしょうが(それに寒いし!)、先日たまたま仕事で使う植物の写真を探していたところ、2003年と2004年の1月に撮影したこのガーデンの写真がひょっこりと出てきました。

で、今や貴重なこれらの写真を紹介したくなったのでした。

ウィンザーティールームより

見ての通り、様々な一年草や球根が眩しいくらいの花色を競う春や、バラや宿根草が咲き誇る初夏に比べるといかにも色彩の乏しい写真の数々です。

ハイドレンジア

ブッドレア・ナンホーパープル

でも、これはわれわれのように植物を学び続け、それを生業にさえするものにとってはかけがえのない宝の山でした。

もちろん、バラの冬剪定の様子やツルバラの誘引のテクニック、宿根草の切り戻し、落葉樹の剪定など、技術的に学べることも多くありました。

でもそれ以上に植物たちの冬の姿をまとめて観察できるのが、何よりの収穫でした。

からっ風と呼ばれる北関東特有の冷たい赤城おろしにさらされ、連日零下が続く厳しい環境の中にあって、それでも何が美しく、何がみすぼらしいか、どんな植物なら使えてそれにはどのような環境が適しているのか…

たとえば、ガーデンの約2/5を占める風景式庭園‘ウッドランド’。

その奥にはコニファー・ガーデンがあります。

ウッドランド

コニファーたちの仲間には冬にこそ輝きを増すものが多く、特にビャクシンの仲間のブルー系のものは銀色に輝き、赤みの増したゴールド系のコニファーとのコントラストがとても美しく感じられます。

コニファー02

葉色に深みが増し、それを集合で見るときの色彩の多様さは、個々に見ているだけでは気付かないものではないでしょうか?


コニファー01


コニファー・ガーデンを離れて池のほとりにたたずめば、空の青をしっかりと写し込んだ水面が眩しいほどです。

水辺02

冬枯れの景色の中で頼もしいのは、このグラスの仲間たちと、

水辺01

対岸を赤く染めるのは、葉をすっかり落とした後もなお美しいサンゴミズキの真っ赤なシュートです。

サンゴミズキ

これらはその中でも斑入り葉が美しいコルヌス・アルバ=シラタマミズキで、夏は明るい葉色で水辺をさらに涼しく演出してくれていたものでした。


そして、残された実も魅力的な冬の景色のひとつです。

野バラ

もちろん、冬になってなお濃い緑が頼もしい常緑樹たちも元気です。
夏は林の緑陰に埋もれがちだったこのマホニアたちも、にわかに存在感が増します。

マホニア


整形式庭園に戻れば冬に対抗する手段は多々あります。

春にはアイリスやアリウム・ギガンティウム、チューリップなどの咲き競うダブコート・ガーデンも、しっかりしたエッジのグリーンが骨格を支え、

ダブコート

同様に1年草とのコラボを演じるのが、ノットガーデンです。

ノット・ガーデン

そして、冬剪定を前にしたローズガーデン。

赤く色づいたシュラブ・ローズのシュートも冬の景色としてわたしは大好きなのですが、ここではわれわれが「おねえちゃん」と呼ばせてもらっている四季の女神たちに、主役の座をゆずりたいと思います。

ローズガーデン

次回は個々の植物を紹介していきたいと思っています。



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向井康治

ガーデン工房 結 -YUI-は、埼玉を起点に植物を中心に据えたガーデンデザインと設計・施工を仕事とする会社です。
ただし、面白い仕事であれば時には利益も距離感覚も忘れ去る脳天気ぶり。
だから、この仕事にはいつも様々な出会いがあります。人、植物、もの、本、言葉、音楽…。

結 -YUI- はネットワークです。
それは多彩な技術や知識を持った人々が持てる力を共有し合うこと。
人と自然界の美とが満を持して出会うこと。

わたしが文芸、農業、インド、土木、外構、アウトドアと巡ってきた先の到達点は、おそらくそれらみんなの要素を遺憾なく結集することのできる、小宇宙 「ガーデン」でした。

ガーデンデザイナーとして、ガーデナーとして、これまでの、そしてこれから先の「出会い」を余すことなくお伝え出来ればと思います。

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