山元の未来への種まき会議
テーマ:東日本大震災復興
2015/03/20 17:31
2週続けての山元町。
「思い出サルベージ」受賞祝賀会と「幸せの黄色いハンカチプロジェクト」の7,8日に続いて、14,15日もまた山元町を訪れた。
今回出かけた目的はじつのところ5つ6つあって、そのうちの最大のものが「山元の未来への種まき会議」への出席だった。
一昨年の第2回会議からほぼ毎回(隔月奇数月開催)のように参加させてもらっていて、今回で第13回目を数える。
町内外の様々な団体と個人が自由に参加し、お互いの情報を交換し、協同する機会を探り、山元町の震災からの復興を内と外から進めていこうという趣旨の会議だ。
最初は町外支援団体の強いバックアップで運営されてきたが、それが町内のリーダーに委ねられ、それが今また同じ町内の若手に引き継がれようとしている。

今回はたまたま仙台で開催されていた国連防災世界会議と日程が重なり、主要メンバーの多くがそちらに取られてしまって比較的少人数だったが、その分だけアットホームな雰囲気で終始していた。
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全体会議のあと、後半は5つの班に分かれてグループワークを行った。
前回の会議の中で出された様々な活動案から5つをピックアップして、それぞれの具体的な実施計画を作成してしまおうという企画。
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いわく、
やまもと食べつくしデートツアー!
山元町子ども夢プロジェクトいろいろ体験!
山元みんなでアーティスト市(キッザニア)!
まちフェス2015!田空の魅力再発見。
そしてわたしが参加したのは、山元の新活動拠点の活用方法についてアイデアを集めた、
「山元のミライラボ」!

どれも面白い企画満載で、ぜひとも全部を実現させてもらいたいもの。
いやいや、行政が介在しない種まき会議の魅力はそのフットワークの軽さなので、実際に年内の実現はまったく不可能ではないかもしれない。
ところで、この会議の前半でわたしは、わたしが昨年末から暖めてきたプロジェクトのプレゼンを行った。
毎年11月に東京晴海で開催されているフラワーフェスティバルで、このところフラワーカーペット製作のプロデュースをさせてもらっているが、それを山元でもやってみようという企画である。
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もともと山元の皆さんからのリクエストがあったのだが、このたび富山のチューリップ生産者さんが花びらの提供をして下さることになり、また晴海で毎回お世話になっているイベント屋さんがこころよく協力を申し出てくれたことで一気に進展した。
5月のイベントに合わせて行いたいというプレゼンに、町内の子育てグループさんが手を挙げて下さり、すでに図柄の検討に入っている。
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今年は田んぼの生きもの調査で教育委員会さんとの協同も実現しそうだし、しゃぼん玉の会による手作りソーラーパネルのワークショップも継続できそうなので、まだまだ山元に足を運ぶ回数が増えそうだ。
心して、仕事をしたいと思う!
「思い出サルベージ」受賞祝賀会と「幸せの黄色いハンカチプロジェクト」の7,8日に続いて、14,15日もまた山元町を訪れた。
今回出かけた目的はじつのところ5つ6つあって、そのうちの最大のものが「山元の未来への種まき会議」への出席だった。
一昨年の第2回会議からほぼ毎回(隔月奇数月開催)のように参加させてもらっていて、今回で第13回目を数える。
町内外の様々な団体と個人が自由に参加し、お互いの情報を交換し、協同する機会を探り、山元町の震災からの復興を内と外から進めていこうという趣旨の会議だ。
最初は町外支援団体の強いバックアップで運営されてきたが、それが町内のリーダーに委ねられ、それが今また同じ町内の若手に引き継がれようとしている。
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今回はたまたま仙台で開催されていた国連防災世界会議と日程が重なり、主要メンバーの多くがそちらに取られてしまって比較的少人数だったが、その分だけアットホームな雰囲気で終始していた。
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全体会議のあと、後半は5つの班に分かれてグループワークを行った。
前回の会議の中で出された様々な活動案から5つをピックアップして、それぞれの具体的な実施計画を作成してしまおうという企画。
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いわく、
やまもと食べつくしデートツアー!
山元町子ども夢プロジェクトいろいろ体験!
山元みんなでアーティスト市(キッザニア)!
まちフェス2015!田空の魅力再発見。
そしてわたしが参加したのは、山元の新活動拠点の活用方法についてアイデアを集めた、
「山元のミライラボ」!
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どれも面白い企画満載で、ぜひとも全部を実現させてもらいたいもの。
いやいや、行政が介在しない種まき会議の魅力はそのフットワークの軽さなので、実際に年内の実現はまったく不可能ではないかもしれない。
ところで、この会議の前半でわたしは、わたしが昨年末から暖めてきたプロジェクトのプレゼンを行った。
毎年11月に東京晴海で開催されているフラワーフェスティバルで、このところフラワーカーペット製作のプロデュースをさせてもらっているが、それを山元でもやってみようという企画である。
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もともと山元の皆さんからのリクエストがあったのだが、このたび富山のチューリップ生産者さんが花びらの提供をして下さることになり、また晴海で毎回お世話になっているイベント屋さんがこころよく協力を申し出てくれたことで一気に進展した。
5月のイベントに合わせて行いたいというプレゼンに、町内の子育てグループさんが手を挙げて下さり、すでに図柄の検討に入っている。
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今年は田んぼの生きもの調査で教育委員会さんとの協同も実現しそうだし、しゃぼん玉の会による手作りソーラーパネルのワークショップも継続できそうなので、まだまだ山元に足を運ぶ回数が増えそうだ。
心して、仕事をしたいと思う!
幸せの黄色いハンカチプロジェクトin山元町
テーマ:東日本大震災復興
2015/03/11 06:46
先週末、宮城県亘理郡山元町を娘と訪れた理由は3つ。
昨年みごとグッドデザイン賞金賞に輝いた「思い出サルベージ」被災写真の返却プロジェクト、溝口代表を招いた、住民手作りの祝賀会のお手伝い。
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その夜の二次会への参加。
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その二次会会場でも準備が進められた、
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幸せの黄色いハンカチプロジェクトin山元町。
その掲揚のお手伝いだった。
取材して下さった朝日新聞社記者さんの書いた記事とこの写真は、Facebookによるシェアが3000を越えたと
いう。
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プロジェクトには、昨年後半のハンカチ販売から関わってきたし、もともとは震災の年からつづくこのプロジェクトにはいつも何らかの形でお手伝いをしてきた。プロジェクトを進める地元の皆さん一人一人が大切な友人だから。
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今年はその掲揚に当たって、高所作業車の乗り手が居ないというので、名乗りを挙げた。
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山元町坂元地区の沿岸にあった中浜小学校。
津波はその二階の天井まで襲った。当時の井上校長先生の機転で児童・職員は屋上にある屋根裏の倉庫に避難。一人の犠牲も出さずに済んだ。
そのすぐ近くに残ったケヤキの巨木は、震災の記憶を留める貴重な存在であり、住民の復興への希望の象徴でもある。
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朝から吹き始めた風は徐々に強くなり、やがて冷たい雨を運ぶようになったが参加者は辛抱強く風にあおられるハンカチをさばき、引き、杭を打ってそれに止めた。
ゴンドラ上の私たちの方が、よほど楽をしていたかも知れない。
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そのようにして全国から寄せられた1500枚を越える温かいメッセージは、山元町の空に舞った。
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昨年みごとグッドデザイン賞金賞に輝いた「思い出サルベージ」被災写真の返却プロジェクト、溝口代表を招いた、住民手作りの祝賀会のお手伝い。
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その夜の二次会への参加。
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その二次会会場でも準備が進められた、
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幸せの黄色いハンカチプロジェクトin山元町。
その掲揚のお手伝いだった。
取材して下さった朝日新聞社記者さんの書いた記事とこの写真は、Facebookによるシェアが3000を越えたと
いう。
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プロジェクトには、昨年後半のハンカチ販売から関わってきたし、もともとは震災の年からつづくこのプロジェクトにはいつも何らかの形でお手伝いをしてきた。プロジェクトを進める地元の皆さん一人一人が大切な友人だから。
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今年はその掲揚に当たって、高所作業車の乗り手が居ないというので、名乗りを挙げた。
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山元町坂元地区の沿岸にあった中浜小学校。
津波はその二階の天井まで襲った。当時の井上校長先生の機転で児童・職員は屋上にある屋根裏の倉庫に避難。一人の犠牲も出さずに済んだ。
そのすぐ近くに残ったケヤキの巨木は、震災の記憶を留める貴重な存在であり、住民の復興への希望の象徴でもある。
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朝から吹き始めた風は徐々に強くなり、やがて冷たい雨を運ぶようになったが参加者は辛抱強く風にあおられるハンカチをさばき、引き、杭を打ってそれに止めた。
ゴンドラ上の私たちの方が、よほど楽をしていたかも知れない。
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常磐道、全線開通
テーマ:思い
2015/03/10 17:45
常磐道が全線開通してから、初めて宮城に向かった。先週末のこと。
常磐道が通じて、東日本大震災被災地へのアクセスがかなり容易になった。
冬場は特に雪の多い東北道を避けられるのが助かる。
先に開通した6号線より放射線の線量が低く、高濃度の汚染地域も迂回できる。
しかし、気持ちまでがそれを迂回してしまってはいけないと思う。
物忘れが激しいわれわれは、視たくないものからいったん目を逸らしてしまうと、簡単に忘れて、無かったことにしてしまいかねない。
だから時間に余裕さえ有れば、片道だけでも6号線を使おうと決めている。
今回は高校生の娘が一緒だったが、やはりこの道を使うことにした。
10代の女の子を、何も好んで低線量被曝地域に連れて行くことは無いだろうとの批判は、甘んじて受けようと思っている。
もちろん、レントゲンほどの被曝もしないとかいう国の宣伝文句を鵜呑みにするつもりはない。それこそ好き好んで不要なレントゲン検査を受ける人はいないのだから。
でも、その低線量被曝を強いられている人々は現にいる訳だし、何よりもここには同時代に生きる人間として必ず見て知っておくべきものがあると思う。
帰宅困難地域に入ってから、娘に写真を撮らせてみた。
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時速50キロで走る車窓から撮っていたので、大した写真にはならないと思ったが、まあそこそこのものになっていた。
立入禁止区域の入口に立つ警官や警備員ひとりひとりに「ごめんなさい」と言いながらカメラを向ける娘は、だんだんと無口になっていった。
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彼女の目線を記録できたのは、収穫だと思っている。
常磐道が通じて、東日本大震災被災地へのアクセスがかなり容易になった。
冬場は特に雪の多い東北道を避けられるのが助かる。
先に開通した6号線より放射線の線量が低く、高濃度の汚染地域も迂回できる。
しかし、気持ちまでがそれを迂回してしまってはいけないと思う。
物忘れが激しいわれわれは、視たくないものからいったん目を逸らしてしまうと、簡単に忘れて、無かったことにしてしまいかねない。
だから時間に余裕さえ有れば、片道だけでも6号線を使おうと決めている。
今回は高校生の娘が一緒だったが、やはりこの道を使うことにした。
10代の女の子を、何も好んで低線量被曝地域に連れて行くことは無いだろうとの批判は、甘んじて受けようと思っている。
もちろん、レントゲンほどの被曝もしないとかいう国の宣伝文句を鵜呑みにするつもりはない。それこそ好き好んで不要なレントゲン検査を受ける人はいないのだから。
でも、その低線量被曝を強いられている人々は現にいる訳だし、何よりもここには同時代に生きる人間として必ず見て知っておくべきものがあると思う。
帰宅困難地域に入ってから、娘に写真を撮らせてみた。
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時速50キロで走る車窓から撮っていたので、大した写真にはならないと思ったが、まあそこそこのものになっていた。
立入禁止区域の入口に立つ警官や警備員ひとりひとりに「ごめんなさい」と言いながらカメラを向ける娘は、だんだんと無口になっていった。
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彼女の目線を記録できたのは、収穫だと思っている。