昨年のしごと~小川町Y様邸

テーマ:しごと
S様邸を終えた頃には梅雨も明け、例のすさまじい猛暑の夏が始まっておりました。
暑さと戦いながら設計をし、小さなお仕事をいくつかこなす傍ら、お打ち合わせを重ねたのが小川町のYさんのお宅でした。

01着工前 縁側

最初は現況の金属製の縁台を撤去し、広めのウッドデッキを作りたいというご希望でしたが、お打ち合わせを重ねるうちにお話が外回りの生垣の撤去にまで拡がりました。

02着工前 生垣

お宅の前には調整池が拡がり、その周囲に植えられた桜の街路樹が大きく育って季節にはさぞ美しいと想像されましたが、確かにニッコウヒバの生垣が鬱蒼として外の景色を楽しめない状態でしたし、お庭の芝は元気を無くし風の通りもあまり良くなく、ヤブ蚊もいっぱいでした。

04着工前 失礼!

あ、失礼!

03着工前 エントランス



奥様のご希望はピケットフェンス。
色は白。
植栽を含めてあとはお任せ、というところで決定をみました。

が、うーん金属製のピケットフェンスは数々あるけど質感が今イチ…
木製のしっかりしたのはやはり高価。

さんざ悩んだ挙げ句、タカショーさんのe-ウッドフェンス10型の無塗装のものなら何とか手が届きそうだということになりました。
塗装はわたしたちでやりましょう!
ということに。

05完成 正面 

最初、白は汚れが目立つのではと心配もしましたが、うーんさすがは奥様のご希望に添って正解だったのは、お庭がぐんと明るくなりました。
お庭の既存の樹木も思い切り剪定しましたので庭の内側にも日差しが降り注ぐようになり(8月の施工でしたので注ぎすぎていささかバテましたが!)、風がしっかり抜けるようになり、何より、外観が見ての通りです。

06完成 ピケットフェンス

フェンスの前と後ろには今まで使えなかったドライな環境を得意とするラベンダーやタイムを中心としたハーブ類とグラス、セダム類の苗を植えました。昨年ひと夏でしっかり大きくなり今年が楽しみです。

07完成 フェンス足元

そしてウッドデッキ。
価格のこともあり、ルーフも掛かっていましたので雨の届かない部分は安価なSPF材を使い、外側の手すりや柱、幕板にはレッドシーダー材を使用しました。近頃はずっとウリンのデッキばかりを作って参りましたので、久しぶりの塗装が楽しかったです。
材料のうちに一度塗装して、施工後に切断面の塗装、完成後に仕上げ塗装と3回に分けて行いましたが、完成が9月初旬のまだ暑さの厳しい折りでしたのでお客さまのご厚意により、最後の塗装は10月半ばにさせて頂きました。
おかげで、しっかり成長した植物たちを確認することもできました。

08完成 ウッドデッキ


この夏にお近づきになったO様、S様、そしてこちらのY様…
実はその後も親しくおつき合いを頂いて、おそらくこの先も仕事を離れた交流がずっと続いていくことになりそうです。

お仕事にもお客さまにも恵まれた、昨年の夏でした。(それにしても暑かったけれど!)




よろしければ、ホームページもご覧下さい。
 http://www.yui-garden.com/
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向井康治

ガーデン工房 結 -YUI-は、埼玉を起点に植物を中心に据えたガーデンデザインと設計・施工を仕事とする会社です。
ただし、面白い仕事であれば時には利益も距離感覚も忘れ去る脳天気ぶり。
だから、この仕事にはいつも様々な出会いがあります。人、植物、もの、本、言葉、音楽…。

結 -YUI- はネットワークです。
それは多彩な技術や知識を持った人々が持てる力を共有し合うこと。
人と自然界の美とが満を持して出会うこと。

わたしが文芸、農業、インド、土木、外構、アウトドアと巡ってきた先の到達点は、おそらくそれらみんなの要素を遺憾なく結集することのできる、小宇宙 「ガーデン」でした。

ガーデンデザイナーとして、ガーデナーとして、これまでの、そしてこれから先の「出会い」を余すことなくお伝え出来ればと思います。

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