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RHSガーデン・ウィズリーⅢ~イングリッシュ・ガーデンの旅 15

テーマ:イングリッシュガーデン
ウィズリーの3回目は、植物だけの力で魅せるガーデン…
ボーダー・ガーデンというくくりで写真を拾っていきたいと思います。

ガーデンである以上、しっかりとしたメンテは不可欠ですが、それでも季節ごとの植え替えなどなかなか出来ないボーダー・ガーデンを一年通じて魅せていくのは、並大抵の技量ではできないと思います。
それだけにガーデナーの力量の問われるこのガーデンには、当然ながら惹かれるものがあります。

ウィズリー ボーダー01

ウィズリー ボーダー02

130メートルも続く著名なミックス・ボーダー。
先に見えるトピアリーの向こうにもそれは続いて、そちらのボーダーの左右は森。脇道に入ると道は深く入り組んで、興味があるもののそんな所に入り込んだら一日でとても見切れないと、怖くなります。

巨大なグンネラがありました。

ウィズリー ボーダー03

ウィズリーにはこのミックス・ボーダーの他に、新しく出来たグラスハウスの前にももうひとつのボーダーが。

ウィズリー ボーダー16

こちらもなかなかのスケールです。

ウィズリー ボーダー09

勿論それだけでなく、小さなモデルガーデンとガーデンをつなぐ園路も、或いはワイルド・ガーデンという森の小径もとても良く整備されていてその左右にも宿根草の連なりを楽しめます。

ウィズリー ボーダー04

ウィズリー ボーダー06

ウィズリー ボーダー05

こんなところも。

ウィズリー ボーダー07


ウィズリー ボーダー08

この時期、ボーダーの中でとてもよく目立つのがまずヘメロカリス。

ヘメロカリス01

実に様々な色があってそれが広大なボーダーの中に点在しています。

ヘメロカリス03


ヘメロカリス02


あと、トリトマの鮮やかなオレンジ。

トリトマ


フロミスの淡いイエロー。

フロミス

まっすぐに伸びる藤色のが高い空間にゆらゆらと揺れて、なかなか印象的なこの花…

ウィズリー ボーダー10


藤色のベロニカ?


それから、アストランティアにもいろいろな花色がありました。

アストランティア


ディエラマ。

ディエラマ


ガウラ。

ガウラ

ペンステモン。

ペンステモン


なんだか藤色系の花が集まってしまいましたが、イエローもあります。

アルストロメリア。

アルストロメリア


なるほど、こうやって集めた花の色を見ると、まあこのシーズンに限ったことかもしれませんが、印象的な強いイエローが少ない。
それが本当に時折出現するから遠目にもそれは分かって、空間をしっかり引き締める効果が顕れるのでしょうね。

ウィズリー ボーダー11

ウィズリー ボーダー14


おそらくはきっと、こんな色の組合せばかりが続くと、落ち着かなかったに違い有りません。

ウィズリー ボーダー12

ウィズリー ボーダー12

日本では季節によってみすぼらしくなったり、こんもりとした茂みにムシが大量発生したり…
なかなか手強いガーデンですが、きっとまだまだ工夫の余地はあるのでしょうね。



よろしければ、ホームページもご覧下さい。
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RHSガーデン・ウィズリーⅡ~イングリッシュ・ガーデンの旅 14

テーマ:イングリッシュガーデン
ウィズリーの2回目。

今日のテーマは景色です。
植物のある景色…
いやいや。
ウィズリーは至るところ植物だらけですから、たまに植物に建物とか石積みとかプールとか、そうした人工物が絡む本来日常的な景色が、逆にとても新鮮です。

そんな特集です。

ウィズリー 景色01

まずはヒト。

おばあちゃんとお孫さんでしょうか?
英国庭園ではヒトもフォーカル・ポイントだと言いますね。

ウィズリー 景色02

レンガのペイブメント。

ウィズリー 景色03

ベンチ。

ウィズリー 景色05

岩。

ウィズリー 景色08

壁面。

そうした事物を景色としてとらえると、植物が引き立て役に変わります。
それが面白い。

あ、これはどうでも良いのですが、

ウィズリー 景色04

ジャパニーズ・ガーデンみたいです。

石畳、白砂に砂紋、盆栽…
それが日本の景色のようです。


周囲の景色がとても似合う植物というのがあって、彼らは単体よりも周囲の景色に溶け込むとますます真価を発揮します。

例えば、大好きな植物です。
エリゲロン!

ウィズリー 景色07

ほれぼれとしてしまいます。

ウィズリー 景色06

グラスハウスに盛られた植物たちも、そんな場所でしか見ることの出来ない表情を見せてくれます。

ウィズリー 景色09


こんな組合せって自然界にはきっと存在しないのでしょうねぇ。

ウィズリー 景色11



自然界には決して存在しないといえば、

ウィズリー 景色10

セダムたちです。
…嫌いじゃありません。


そして、建物とのコラボレーションでなかなか素敵だったのが、

ウィズリー 景色12

建物がちゃんと景色になるからずるいと言えばずるいのですが…

ウィズリー 景色16

有機と無機のコントラスト…とか意識したか分かりませんが。

そして、ただ実用的で有れば良いという訳ではない農作業小屋や温室。

ウィズリー 景色14


ガーデンにおいて、それらは景色の一部にならなければなりません。

ウィズリー 景色15


最後に昼食を食べたレストランです。

ウィズリー 景色17


フリーシアの黄金葉の天蓋の下で、美味しく頂きました。

ウィズリー 景色13





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RHSガーデン・ウィズリーⅠ~イングリッシュ・ガーデンの旅 13

テーマ:イングリッシュガーデン
連載が1年近く止まったままだったイングリッシュ・ガーデンの旅も、すでに実際の旅から2年半が経過して、ただでさえおぼろげな記憶はさらに危うくなってきました。
だいたいウィズリーで行き詰まったのは、自分が順路を無視して手当たり次第にあの広大なガーデンを廻ったためです。
それを順序よく解説しようなどと大胆な挑戦をしたのが玉砕の主たる原因でした。

だから、順序も順路も無視。植物の名前も改めて調べず、思いつくままに見て美しく歩いて楽しい空間へとご案内しましょう。

季節外れは百も承知。
雪と氷のこの2月だからこそ、初夏の英国のガーデンを楽しんで下さい。

ウィズリー ロックガーデン09

ウィズリーはご存じ、ロンドン近郊にある英国王立園芸協会の大本山です。
キューがどちらかというと学術的な植物園だったのに対し、あらゆるガーデンの見本市的な総合庭園?と言えるかもしれません。

ウィズリー ロックガーデン07

今回ご案内するのは、その中でわたしが一番大好きだった、そして何度も訪れたロック・ガーデンです。

ウィズリー ロックガーデン03



ロック・ガーデンの要素…

そりゃあまず、岩です。
そして高低差…
真正面から全体像が見て取れて、で、その中に歩みを進めるほどにいろんな発見があります。

ウィズリー ロックガーデン05

これだけ規模の大きなロック・ガーデンだと道もこんなに広く、

ウィズリー ロックガーデン08


渓流や池もあります。
当然それらに見合った植生が楽しめる訳です。

ウィズリー ロックガーデン02


だからそれは、日本でわれわれがこしらえる岩を組んでドライな環境を整え、そのドライな環境を得意とする(多湿を苦手とする)植物を植え込む、あのロック・ガーデンとは趣を異にします。
山道の再現、に近いものがありました。

ウィズリー ロックガーデン04

従って湿性植物も数多植わっているわけですが、このシーズン一番元気で一番目立ったのは、

ウィズリー ロックガーデン06

この黄色い花です。

そうそう。アルケミラ・モリス…
レディス・マントルと呼ばれる彼らです。

わたしの頭は以来まっ黄色に塗り潰され、ロック・ガーデンと言うとまず彼らを思い出すほどになってしまいました。

ウィズリー ロックガーデン10

それとマツ科を中心としたコニファー類。
やはり彼らは無類の存在です。
でまた、これが綺麗。

ウィズリー ロックガーデン01

この変化に富んで植物にあふれ、驚きの連続の空間って、すごいと思いませんか?

ウィズリー ロックガーデン12

花々は美しく、

ウィズリー ロックガーデン14

植物たちは元気で、

ウィズリー ロックガーデン11

人々に憩いと潤いを与えます。

ウィズリー ロックガーデン13

いゃあ、ほんとにガーデンって楽しい。

ウィズリー ロックガーデン15


ホームページもよろしければご覧下さい。
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やっと更新しました!






















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プロフィール

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向井康治

ガーデン工房 結 -YUI-は、埼玉を起点に植物を中心に据えたガーデンデザインと設計・施工を仕事とする会社です。
ただし、面白い仕事であれば時には利益も距離感覚も忘れ去る脳天気ぶり。
だから、この仕事にはいつも様々な出会いがあります。人、植物、もの、本、言葉、音楽…。

結 -YUI- はネットワークです。
それは多彩な技術や知識を持った人々が持てる力を共有し合うこと。
人と自然界の美とが満を持して出会うこと。

わたしが文芸、農業、インド、土木、外構、アウトドアと巡ってきた先の到達点は、おそらくそれらみんなの要素を遺憾なく結集することのできる、小宇宙 「ガーデン」でした。

ガーデンデザイナーとして、ガーデナーとして、これまでの、そしてこれから先の「出会い」を余すことなくお伝え出来ればと思います。

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