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レンガで花壇とバーベキュー台を造る~さいたま市N様邸 2012年春~初夏

テーマ:しごと


 昨年の初夏、ロックガーデンの仕事を終えるのを待って頂いて着手した現場です。

 お打ち合せは春でした。

01 着手前2012年3月


 さいたま市というとロックガーデンの現場よりさらに遠いようでいて、それでもこの旧与野地区となると高速道路を使えば1時間半程度で着きます。渋滞にさえぶつからなければ…

 仕事場はこの狭い通路を抜けた先の、

02 着手前2012年3月


 こちらです。

04 着手前2012年3月


 中古の住宅をリフォームして購入されたのですが、ここには古い大きなウッドデッキが有ったのだそうです。
 それを解体した後に広い庭が出現しました。

03 着手前2012年3月


 こちらにレンガ製のバーベキュー台を作りたいというご要望でした。
 足元は芝生。
 さらにレンガや石を多く敷き詰めて芝部分を少なく出来れば良かったのですが、予算の関係も有るのでそれは一部に止め、一体感を出すために鉢で育てられていた植物を植えられる花壇も、同じレンガで製作することにしました。
 それ以外の狭い通路部分は平板や化粧砂利を敷いて雑草対策とします。

05 平面図


 少し時間をいただいての設計となりました。その間、時折お訪ねして再測量をした際に見たハナミズキの花。

06 ハナミズキ2012年4月


 この素晴らしい花を見ることで、実はデザインに少し変更を加えたりしました。

07 完了2012年6月


 5月から6月にかけての施工となり、その後改めて6月下旬にお邪魔したときの写真です。
 生育の悪かった芝生は秋口にまた張り替えを行いました。

08 花壇2012年6月


 花壇は奥に3段。
 奥の花壇は高さを出しつつ奥行きを感じられるものにして、手前からハーブ、宿根草、低木と植え分けました。
 その左右にボーダー花壇を配置しましたが、右側のそれは低木と宿根草、一年草と野菜の混在する楽しい花壇になりました。

09 BBQ台2012年6月


 バーベキュー台には水栓を付けました。もともと立水栓の無いお庭でしたので、実はこの水道工事が大ごとだったのですが、今となればその痕跡は見えません。

 グリル部分は敷き鉄板の上に炭を並べて頂ければ、レンガを汚さず掃除も楽になります。その上のステンレス棒に網や鉄板を乗せて調理します。

10  花壇2012年6月


 ハナミズキの生み出す陰がこの庭の数少ない緑陰となりますので、鉢に植えられてきたシャクナゲはこの場所に。

11 花壇2012年6月


 その他の鉢植えの植物たちも随所に収まりました。

12 化粧砂利2012年6月


 それ以外の、あまり手間を掛けたくない部分は防草シートを施して化粧砂利。

13 ヒメイワダレソウ2012年6月


 芝生で覆う土の部分も、建物の影になって生育にあまり良くなさそうな部分にはヒメイワダレソウを。
 芝とイワダレソウのせめぎ合いで領分を分け合って貰うことにしました。

14 完了2012年6月


 なかなか思い切って様子を見に伺うことの出来ないお宅ですが(やはり半日以上は掛かりますから)、それでもこの春にはまたお邪魔したいと考えているところです。



よろしければ、ホームページもご覧下さい。
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ぶどう棚の付いた木製テラスを造る~美里町S様邸 2011年夏~秋

テーマ:しごと


 こちらからご依頼を頂いたのは2011年の夏のことでした。

 ご要望はずばり、

00 着手前 ブドウ


 庭先のブドウのためにブドウ棚とウッドデッキを作って貰いたい。

00 着手前 庭先


 決して広くはないお庭はそれはもう素敵で、いろいろな植物に溢れるとても楽しいものでした。

00 着手前 庭


 その庭先にウッドデッキをを作れば、お庭をさらに狭くしてしまうことになりますが、

・夏の強い日差しを遮ってくれて葉の姿も美しいブドウを、まず大切にしたい。
・小さなお孫さまたちのためにビニールプールなどを出せるドライな空間が欲しい。
・今は連続性の無いお部屋と大切な庭とをつなぐものが欲しい。

 だからあえてウッドデッキなのだというお気持ちがとても良く分かりました。

 ブドウの移植が前提となりますので、施工はブドウの落葉を待って2011年の秋に行いました。

01 ブドウ棚付き木製テラス


 出来上がったブドウ棚付きテラスがこれ。

 ブドウの病害虫のことを考え、またテラスの有用性から屋根付きとしました。

03 ブドウ棚


 そして、その屋根下に一定の空間を確保しながらブドウ棚をつり下げるという設計です。

02 ブドウ棚


 床は低くしてブドウの株元に水をやりやすくして、その事で他の植物たちとの距離を縮めました。

09 テラスの目線


 隣接するとなりのお部屋には屋根付きの物干し台と縁側。

04 物干し用テラス


 竿掛けも使い勝手の良い高さと位置を確認しながらの手作りで製作。

05 物干し用テラス竿掛け


 縁側です。

06 物干し用テラス(縁側)


 その縁側とテラス部分との段差を消してかつ、直接渡ることが出来るように…

08 渡り板


 端材を使い、おまけとして渡り廊下ならぬ渡り板を取付けました。

 
07 昇降用可動式踏み台


 お部屋との段差解消のための踏み段。
 これは可動式ですので椅子にもなりますし、ブドウを手入れする際の踏み台にもなります。

 素材はすべてACQ防腐処理済みの国産杉。
 木目が美しく、樹の質感が伝わる上に耐久性には定評があります。
 まして屋根を掛ければ何の心配も無いわけで…

10 完成


 お客さまならずとも、ブドウの成長がとても楽しみです。




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和から洋へ、庭をデザインする~神川町B様邸 2011年春~2012年冬

テーマ:しごと

 以前の会社時代からお世話になっている方がいて、その方が仕切っている現在の勤め先は土木専門の会社です。これはその方からのご依頼で、庭の設計と、その会社で対応できない箇所の施工ということで引き受けたお宅です。

01 着手前


 2011年の春、震災の直後に初回打ち合せをし、何度か打ち合せを重ねてプランに変更を加えました。

02 着手前


 興の向くままに石を並べ、植栽された庭を全面的に改装し、手つかずの玄関前を含めて和洋取り混ぜたスタイルにされたいとのこと。

03 着手前


 最初はサン・ルームのご要望を加え、しかしそれでも全体に和の雰囲気を残した提案でした。

04-1 平面図1


 その後、プランは和洋併せ持ったフロントから、一旦袖垣で仕切られたその先で和に。さらにその奥に向かって洋へと変化するものと改め、

04-2 平面図2


 最終的には玄関前にスロープを追加することになってよりモダンに。袖垣もスリットフェンスに改めてお洒落なものに変わっていきました。

04-3 平面図3


 施工開始はその年の冬。わたしはロックガーデンの製作に入ったばかりで、時折そちらの現場を抜けさせて頂きながら対応し、翌春、ロックガーデンの完成を待って担当するウッドデッキやスリットフェンス、植栽の仕上げなどの施工に戻りました。

 そしてこれが完成後1年が経過した、昨年冬の再訪時の写真です。

05 1年後の庭 門回り


 紆余曲折を重ねた玄関前の植栽は、やはり和洋の雰囲気を併せ持つホンコンエンシスとトウカエデ ‘花散里’、そして ヤマボウシ ‘サトミ’ を骨格とし、足元はビバーナム、イヌツゲ ‘貴婦人’、コトネアスターで埋めました。季節には花散る里がとても美しかったとのことです。

06 1年後の庭 玄関脇スロープ


 スロープの左はイヌツゲとリシマキア・ヌンムラリアで日陰部分をカバーし、その正面にはサカキのトリカラー。

07 1年後の庭 門塀裏植え込み


 門塀裏の植え込みを3種のアベリア、ホープレイズとフランシスメイソンとエドワード・ゴーチャーで埋めました。

08 1年後の庭 スリットフェンス


 スリットフェンスはウリンの角材。70×70を柱とし、45×60のスリットを並べてできる限り細かな線を集めてみました。

09 1年後の庭 スリットフェンス


 足元にはさらにビンカのマイノールを加え、

11 1年後の庭 和から


 フェンスの先のグランドカバーはリシマキアからヒメイワダレソウへ。
 樹木もクロモジ、カシワバアジサイ、斑入りヤツデ、ソヨゴと続きます。このあたりの和室からの眺めは和の雰囲気で…

12 1年後の庭 洋へ


 その先も和の飛び石とシャラ、ヤマモミジと和のテイストを保ちつつ、ウリン製のウッドデッキとタイル張りのテラス、明るい落葉樹の庭と変化していきます。

13 1年後の庭 生け垣


 生け垣にはトキワマンサク。
 その先にはトウネズミモチ ‘トリカラー’。

14 1年後の庭 菜園


 裏手の菜園に至ってはわたしのデザインの及ぶところではありませんが、実のところわたしの最も好きなエリアです。

 冬12月も暮れ近くになって、まずここまでの彩りを残す庭になってくれたこと、していただいたことに深く感謝いたしました。



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向井康治

ガーデン工房 結 -YUI-は、埼玉を起点に植物を中心に据えたガーデンデザインと設計・施工を仕事とする会社です。
ただし、面白い仕事であれば時には利益も距離感覚も忘れ去る脳天気ぶり。
だから、この仕事にはいつも様々な出会いがあります。人、植物、もの、本、言葉、音楽…。

結 -YUI- はネットワークです。
それは多彩な技術や知識を持った人々が持てる力を共有し合うこと。
人と自然界の美とが満を持して出会うこと。

わたしが文芸、農業、インド、土木、外構、アウトドアと巡ってきた先の到達点は、おそらくそれらみんなの要素を遺憾なく結集することのできる、小宇宙 「ガーデン」でした。

ガーデンデザイナーとして、ガーデナーとして、これまでの、そしてこれから先の「出会い」を余すことなくお伝え出来ればと思います。

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