疾風の如く駆け抜ける射手に舞い散る桜
流鏑馬(やぶさめ)の馬場が日本で唯一現在する、桜の名所鷲原八幡宮(島根県津和野)で流鏑馬(やぶさめ)を見ることができました。
1566年に造られた土塁もそのまま原型を留め、貴重な史跡だそうです。
桜の花が散る馬場を『陰・陽』の掛け声をかけながら、3つの的をめがけて時代絵巻から抜け出たような装束を身につけて疾走して行きます。
的を射とめた時のカーンと澄んだ音は大変爽快で、会場からも一斉に喚声があがります。
迫力満点!
乗馬の技術と矢を射る正確さも必要です。
戦国時代にはそうして武術を鍛えて、戦に備えたのでしょう。
桜の花と梨の花の共演
例年だと桜の花が散った後、梨の花が咲き始めますが、今年は桜が満開になってから天気に恵まれたおかげで、桜の花が一緒に楽しめました
近くの梨園では、人工授粉による交配作業が家族総出で行われていました。
棒の先に羽毛がついた道具で丁寧に花粉をつけていました。
梨の品種『二十世紀』などは、人工授粉を行わないと粒の揃った大きめの梨の収穫は難しいとのこと。
8月中旬頃から収穫が始まります。
美しきバラと花々の祭典
19世紀初頭のフランス版画史上でも際立った存在であった植物画家ルドゥーテの展覧会を鑑賞しました。
黒い輪郭線のない版画作品は画面は淡く上品であり、花が本来持っている瑞々しさや繊細さを表現しています。今日においても植物画の最高峰として見るものを魅了し続けているようです。
当時のフランスでバラブームを引き起こしたとされる『バラ図譜』多くの原画が展示されていました。
正確なその描写は花のない冬の季節。
繊細な版画が人々を慰め、きっと春が来るのを待ちわびたことでしょう。
白壁を背に淡いピンクのミツバツツジ
先頃訪れた長府毛利邸(山口県下関市)で、穏やかな春の日差しに淡いピンク色のミツバツツジが見頃を迎えていました。
白壁を背に鮮やかな花。
縁側に座ってゆったりと眺めてきました。
まさに春爛漫といった感じです
枝先に3枚の葉をつけることが名の由来。
ツツジの中で、もっとも早く花をつけるため、他の木々がまだ葉を広げていないので、鮮やかな印象をうけます。
同邸の担当者によると秋の紅葉は褐色かかった赤とのこと。
春とは違った風情を楽しめそうです。
萩の椿小町と椿群生林
全国有数の規模を誇る萩市(山口県)の笠山椿群生林で、現在椿が見頃を迎えています。
約10ヘクタールの群生林には約60種2万5千本のヤブツバキが自生しています。
世界で笠山でしか見る事の出来ない『萩小町』『萩の里』『深草少将』など、貴重な品種もあります。
野鳥の鳴き声を聞きながら、珍しい品種の椿の花を見ながら散策して歩くのは楽しいものです。
特に遊歩道に落ちたたくさんの花に出会うと感動ものです。
土日は『椿見どころ案内人』や着物姿の『萩・椿小町』らも出迎えてくれ、一緒に写真を撮ったり、群生林内の案内もしてもらえます。