仕事に追われる毎日ですが、やっぱり初心は忘れたくないですね。
あれ、そもそもなんで造園業界に飛びこんだんだ?
なりゆきだった。
でも楽しいことも
しんどいことも
ぜんぶ含めてだんだん好きになっていけたらええのぉ、と思っています。
そんなわしの日々の新たな発見を紹介していきましょう。
あれ、そもそもなんで造園業界に飛びこんだんだ?
なりゆきだった。
でも楽しいことも
しんどいことも
ぜんぶ含めてだんだん好きになっていけたらええのぉ、と思っています。
そんなわしの日々の新たな発見を紹介していきましょう。
三尺の雪見灯籠を据え直しながら。
テーマ:・にわしごと
2010/10/20 20:44
おとといからの現場に一区切りつけて、
屋根より高い鯉のぼり、ならぬ、トチノキのあるお宅の手入れに入りました。
モクレンやタイサンボクのように、一枚の葉が大きな樹木の手入れで、よく使う方法なのですが、
一芽に残す葉っぱの枚数をしぼって、
できるだけ十分な芽数を残しながらも、木全体は透かしたように明るくしていきました。
というのも、手入れが一年に一度の場合、芽数を極端に減らすような強い剪定をすると、その反動で、よけいに強い伸び方をするからです。
手入れの前後で、変わり映えのするように、確実に葉っぱを減らしていくわけです。
ここのお宅には三尺の(かさの直径が約90センチの)雪見灯籠がありました。
ただ、うちの会社で創った庭ではないので、詳しいいきさつまでは分かりませんが、
家の建てかえの際に、以前の庭にあった灯籠を和室の前に置いた、とのことでした。
そもそも雪見灯籠は、平たい庭石の上に、ちょこんと座っている姿が存在感あるように思います。
が、残念ながら、地べたに足をおろし、土が窪んだせいなのか、やや前傾姿勢でふんばっていました。
そこでもう一度、地ならしして、御影石を敷いて、レベルで水平をとりながら、
組み直したわけです。
ハサミを使わない手入れで庭をひきたてるのも、楽しいものです。
屋根より高い鯉のぼり、ならぬ、トチノキのあるお宅の手入れに入りました。
モクレンやタイサンボクのように、一枚の葉が大きな樹木の手入れで、よく使う方法なのですが、
一芽に残す葉っぱの枚数をしぼって、
できるだけ十分な芽数を残しながらも、木全体は透かしたように明るくしていきました。
というのも、手入れが一年に一度の場合、芽数を極端に減らすような強い剪定をすると、その反動で、よけいに強い伸び方をするからです。
手入れの前後で、変わり映えのするように、確実に葉っぱを減らしていくわけです。
ここのお宅には三尺の(かさの直径が約90センチの)雪見灯籠がありました。
ただ、うちの会社で創った庭ではないので、詳しいいきさつまでは分かりませんが、
家の建てかえの際に、以前の庭にあった灯籠を和室の前に置いた、とのことでした。
そもそも雪見灯籠は、平たい庭石の上に、ちょこんと座っている姿が存在感あるように思います。
が、残念ながら、地べたに足をおろし、土が窪んだせいなのか、やや前傾姿勢でふんばっていました。
そこでもう一度、地ならしして、御影石を敷いて、レベルで水平をとりながら、
組み直したわけです。
ハサミを使わない手入れで庭をひきたてるのも、楽しいものです。
絵を描くように、モミジの手入れをする。
テーマ:・にわしごと
2010/10/19 19:14
マツやモミジなどの剪定をして、常々思うのですが、
手入れの結果の良し悪しは、その木が大きければ大きいほど、下から見上げた時の美しさに表れるように感じます。
枝や葉の密度は、お客さんそれぞれの好みがあって、必ずしも、わしの美的感覚を押し付けることはしませんが、
「おまかせ」となると、「この木が一番きれい見えるように、ハサミを入れよう」と当然なります。
で、今日の作業のメインがモミジでした。
教科書的には、落葉の時期に剪定すること、となっていますが、一年を通して、それなりにハサミの入れ方はあるもので、
紅葉をはさむ10月、11月は庭ごとに対応が異なります。
例えば、「紅葉は少しでいいから、落ち葉が少なくなるように、葉っぱは落としておいてね」と頼まれることもあるし、
「これから紅葉するから、切るのは、夏場に焼けた葉と見苦しい徒長枝くらいにしておこう」ということもあるわけです。
どちらにしても冬場は、葉っぱがゼロ枚になるわけですから、それを見越して、
枝の流れに主眼を置きつつ、残す葉の密度や形を考えて、ハサミを入れます。
イメージ的な例えになりますが、
横山大観の落葉した雑木林の画に、点描で緑色をつけていく、ような感覚です(伝えにくいイメージですが)。
ともかく、
下から見上げた時、川の流れのような枝ぶりに、
まるで風が見えるようにさらさら葉が揺れる、
そんなモミジにしたい、と思うわけです。
手入れの結果の良し悪しは、その木が大きければ大きいほど、下から見上げた時の美しさに表れるように感じます。
枝や葉の密度は、お客さんそれぞれの好みがあって、必ずしも、わしの美的感覚を押し付けることはしませんが、
「おまかせ」となると、「この木が一番きれい見えるように、ハサミを入れよう」と当然なります。
で、今日の作業のメインがモミジでした。
教科書的には、落葉の時期に剪定すること、となっていますが、一年を通して、それなりにハサミの入れ方はあるもので、
紅葉をはさむ10月、11月は庭ごとに対応が異なります。
例えば、「紅葉は少しでいいから、落ち葉が少なくなるように、葉っぱは落としておいてね」と頼まれることもあるし、
「これから紅葉するから、切るのは、夏場に焼けた葉と見苦しい徒長枝くらいにしておこう」ということもあるわけです。
どちらにしても冬場は、葉っぱがゼロ枚になるわけですから、それを見越して、
枝の流れに主眼を置きつつ、残す葉の密度や形を考えて、ハサミを入れます。
イメージ的な例えになりますが、
横山大観の落葉した雑木林の画に、点描で緑色をつけていく、ような感覚です(伝えにくいイメージですが)。
ともかく、
下から見上げた時、川の流れのような枝ぶりに、
まるで風が見えるようにさらさら葉が揺れる、
そんなモミジにしたい、と思うわけです。
ハサミの研ぎがしっくりこないとき。
テーマ:・にわしごと
2010/10/18 20:40
高さ2.5メートルのレッドロビンが、20メートルほど続く生け垣に囲まれた庭の手入れに入りました。
約三日がかりになりそうです。
というのも、主庭のほかに、高さ約五メートルのヤマモモ、モミジを据えた玄関アプローチ、二階和室前のベランダ庭、地下部分にある吹き抜けの庭、など敷地全体に緑のあるお宅だからです。
今日は主庭の剪定が無事完了しました。
道路から3、4メートルの高さが主庭の地面、という高低差を克服するため、
いっぱいに伸ばしたアルミの二連梯子を、クレーンで吊り、命綱をつけての手入れとなりました。
大バサミで、ばしばしレッドロビンを刈り込むのですが、なぜか今日は、1センチくらいの太さの枝を切る時、刃がつるんとすべり、「食い込みが悪いなあ」という手応えが続きました。
ハサミも長い間使うと(わしの今日のハサミは2年弱くらい)だんだん研ぎで、ちびてきます。
それに応じて、刃渡りも短くなってくるようですが、わしの研ぎ方では、刃渡りをそのままにしようとして、内側が薄くなってしまうみたいです。
ともかく、研ぎが甘い、ということになります。
道具が命の商売。メンテナンスにも、まだまだ技術向上の余地あり、です。
約三日がかりになりそうです。
というのも、主庭のほかに、高さ約五メートルのヤマモモ、モミジを据えた玄関アプローチ、二階和室前のベランダ庭、地下部分にある吹き抜けの庭、など敷地全体に緑のあるお宅だからです。
今日は主庭の剪定が無事完了しました。
道路から3、4メートルの高さが主庭の地面、という高低差を克服するため、
いっぱいに伸ばしたアルミの二連梯子を、クレーンで吊り、命綱をつけての手入れとなりました。
大バサミで、ばしばしレッドロビンを刈り込むのですが、なぜか今日は、1センチくらいの太さの枝を切る時、刃がつるんとすべり、「食い込みが悪いなあ」という手応えが続きました。
ハサミも長い間使うと(わしの今日のハサミは2年弱くらい)だんだん研ぎで、ちびてきます。
それに応じて、刃渡りも短くなってくるようですが、わしの研ぎ方では、刃渡りをそのままにしようとして、内側が薄くなってしまうみたいです。
ともかく、研ぎが甘い、ということになります。
道具が命の商売。メンテナンスにも、まだまだ技術向上の余地あり、です。
林野火災発生、祭りの日なのに・・・。哲学にひたる。
テーマ:・消防団活動
2010/10/17 19:56
年に二回、春と秋に、町内会で管理している公園の剪定作業が行われます。
引っ越して来て、このたび初参加することになりました。
公園の植栽は、ツツジ・キンモクセイ・サクラなどですが、大木には手を入れず、
除草や低木の刈り込みが中心です。
やはり大人数でかかると、心強いもので、あっという間にきれいになっていくものですね。
ところがその最中、「山火事だからすぐにかけつけるように」と消防団より連絡が。
あわてて活動服、ヘルメット、安全靴(長靴にしようか迷ったけど、濡れても今の時季は寒くないかなと思って)を身にまとい、現場に駆けつけました。
2線4口(元からのホースが二本で、途中の分岐を経由して、筒先四つに枝分かれしている状態のこと)
で燃えているエリアを囲むように、上から放水していきます。
煙と水に包まれながら、わしもホースの移動に加わり、山の斜面を上がり下りしました。
幸いにけが人もなく、一時間半ほどで、鎮火となりましたが、やっぱり火の取り扱いには、気をつけんといけん、と感じます。
雲ひとつない晴天の今日は、ほんまに、祭り日和で、あちこちで神輿を見かけましたが、
町内の公園清掃といい、消防の消火活動といい、祭りといい、
一人一人の力が合わさると、大きな動きになるんだなあ。こんなことを思うなんて、
哲学の秋かも。
引っ越して来て、このたび初参加することになりました。
公園の植栽は、ツツジ・キンモクセイ・サクラなどですが、大木には手を入れず、
除草や低木の刈り込みが中心です。
やはり大人数でかかると、心強いもので、あっという間にきれいになっていくものですね。
ところがその最中、「山火事だからすぐにかけつけるように」と消防団より連絡が。
あわてて活動服、ヘルメット、安全靴(長靴にしようか迷ったけど、濡れても今の時季は寒くないかなと思って)を身にまとい、現場に駆けつけました。
2線4口(元からのホースが二本で、途中の分岐を経由して、筒先四つに枝分かれしている状態のこと)
で燃えているエリアを囲むように、上から放水していきます。
煙と水に包まれながら、わしもホースの移動に加わり、山の斜面を上がり下りしました。
幸いにけが人もなく、一時間半ほどで、鎮火となりましたが、やっぱり火の取り扱いには、気をつけんといけん、と感じます。
雲ひとつない晴天の今日は、ほんまに、祭り日和で、あちこちで神輿を見かけましたが、
町内の公園清掃といい、消防の消火活動といい、祭りといい、
一人一人の力が合わさると、大きな動きになるんだなあ。こんなことを思うなんて、
哲学の秋かも。
スタンダードな築山に、珍しい仕立てのカリンの庭。
テーマ:・にわしごと
2010/10/16 19:00
新規のお客さんの庭の手入れに入るのは、
「どんな庭かな、今までどんな手入れをしてきたのかな。」と興味津々になるものです。
今日初めて仕事させてもらったお庭は、門冠のマツがメインの表庭と、
築山にウバメガシの段づくりを据え、築山の左右のすそ野にカリン(左)、ウメと朱モクレン(右)を配した五坪ほどの内庭があるお宅でした。
わしはせっかちMAXの親方に内庭を任せられました。
築山の内庭は、造りとしてはオーソドックスな印象でしたが、カリンの樹形が珍しいものでした。
一般的に、カリンの自然樹形は直幹ですが、ここのカリンは庭にかぶさってくるような、曲幹仕立てでした。残念ながら、この時期黄色く色づいているはずの実は一つだけでしたが。
よくよく見ると、この内庭は、和室からと居間からと90度角度の違う部屋から眺めるようになっています。
和室からは、右袖にウメを置いて築山を眺め、
居間からは築山をやや横から眺めるようになります。
カリンが直幹だとしたら、居間からはカリンの植えてある築山の左は、死角となってしまいます。が、曲幹であるおかげで、居間からもカリンの枝がしっかりと見えるのです。
庭は、いろんな角度からの目を意識して、つくるものなんだよなあ、とあらためて考えました。
「どんな庭かな、今までどんな手入れをしてきたのかな。」と興味津々になるものです。
今日初めて仕事させてもらったお庭は、門冠のマツがメインの表庭と、
築山にウバメガシの段づくりを据え、築山の左右のすそ野にカリン(左)、ウメと朱モクレン(右)を配した五坪ほどの内庭があるお宅でした。
わしはせっかちMAXの親方に内庭を任せられました。
築山の内庭は、造りとしてはオーソドックスな印象でしたが、カリンの樹形が珍しいものでした。
一般的に、カリンの自然樹形は直幹ですが、ここのカリンは庭にかぶさってくるような、曲幹仕立てでした。残念ながら、この時期黄色く色づいているはずの実は一つだけでしたが。
よくよく見ると、この内庭は、和室からと居間からと90度角度の違う部屋から眺めるようになっています。
和室からは、右袖にウメを置いて築山を眺め、
居間からは築山をやや横から眺めるようになります。
カリンが直幹だとしたら、居間からはカリンの植えてある築山の左は、死角となってしまいます。が、曲幹であるおかげで、居間からもカリンの枝がしっかりと見えるのです。
庭は、いろんな角度からの目を意識して、つくるものなんだよなあ、とあらためて考えました。