地下室作り方 その3
地下室の作り、ココから本番、配筋開始(作業日時:H21.12.15~17)
地下室底部(耐圧盤)の鉄筋組み(配筋)作業に取り掛かりました。
鉄筋は10Dと13Dの異型鉄筋を交互に15cmメッシュ状に組み上げ、それを数センチ間隔を空けてさらに2重に作ります。
一戸建て住宅の基礎の場合は地面の上に置いてある感じなので、シングルの鉄筋で作りますが、地下室の場合は、地下室の周囲の地盤が中心に向かっての圧力が強く、シングルの鉄筋だと支えられないのです。
ダブルで支える理由は、鉄筋は引っ張りには強いですが、曲げには簡単に曲がります。一方コンクリートは圧縮には強いですが、引っ張りには弱いのです。その弱点をお互いにカバーして鉄筋コンクリートはできています。
それが、シングル鉄筋だと、鉄筋コンクリートの中央に鉄筋が配置されており、例えば、圧力により鉄筋より外側のコンクリートは伸びて、内側が縮むと、内側のコンクリートを中心に鉄筋が少し曲がり、外側にヒビが発生します。 それをダブルですると、内側と外側の鉄筋の伸び率が違うため、鉄筋が曲がらなくなるのです。
それらの底部の配筋が終了した状態が下の写真です。
鉄筋の浮かし、隙間を確保するため モルタル製のスペンサーを挟みました。しかも、生コンをミキサー車から直接地下底部に投下するため、その衝撃で鉄筋が移動してずれないように、ステンレス製の針金を使って、スペンサーと上下の鉄筋とも結束しました。
地下室作り方 その2
地下室の作り、次の作業は、地下室製作のための下準備!(作業日時:H21.12.12)
地下室作成予定の形に掘りあがったら、地下室地盤に砂利を敷き詰め、ランマー(丸太で作った自作手動式)を掛けて、地盤を固めます。
上の写真の後の作業は、地下室の防湿作業です。
一般的な地下室製作の場合は、地下水対策のために、防水処置を施しますが、今回の製作場所に関しては、約3年近くかかって掘り上げたから、地下水位が上がる梅雨時期などにも地下水が湧水しない事、また、降った雨は、掘削によって現れた砂礫堆積層が全て浸透すること等が確認できていたため、防水処置でなく、防湿処置にしました。あと、地下室の使用目的が芋蔵なので、湿度90%・気温15度になるのが理想だから、防湿は多少アバウトでOKなのです。
ちなみに、防水処置の場合は、ベントナイトという粘土を張り付ける予定でした。
住宅基礎建設の場合は、建築用のビニールシートで防湿処置しますが、我が家の場合は、農業用資材のビニールシートを使用しました。
農業用のビニールシートは、地面を被覆して使うタイプと、冬場の寒さから守るためのトンネル(簡易ビニールハウス)タイプがあります。被覆用は、薄くて直ぐに破けますが、トンネル用のタイプは厚手で丈夫なので、トンネル用をチョイスし、建築用防水ガムテープを使用して全体を覆いました。
地下室底部には、循環する池の水が少しでも地温で冷やされたり、温められたりなればと思い配置しています。
地下室作りは まず、掘削から!
まずは、掘削工事?いや、作業です!
地下室の製作は、H19年の年明けか製作開始して、あまりにも長い期間かかって製作したため、下の写真の撮影時期が正確に分りませんが、H20年の年末だと思います。
この掘削工事スタート当初は、スコップとバケツ(左官用)だけで掘り進めていましたが、大きな石や岩が出てきたため、ツルハシと小型の電動削岩機を購入しました。
なぜ、3年も掛って掘削工事したかの理由ですが、夏場の掘削工事は気持ちと体力的、そして蚊の攻撃の怖じ気ついて作業がほとんどできないで、冬場のみの作業になったのです。
また、その冬場の作業は、低い気温が、筋肉にボディーブローの様に痛めつけられ、1カ月前後(作業時間では1日5時間で20日前後)で「ぎっくり腰」になってしまい、そのシーズン養生のため、それで作業終了になってしまうからです。
そんな、こんなで実質作業では1日5時間位の作業時間で4カ月分くらいで掘り上げました。
もちろん、搬出はバケツで運び出しますので、穴掘り最初は運び出しやすいですが、最後の頃は梯子を使用しての搬出ですから、作業効率が一気に落ちます。
搬出する土砂は約20立米となります。それをバケツで搬出する訳ですから、1回の運び出せる量は、10リットル分です。計算上は2000回運び出せば完了ですが、掘削すると、空気を含むため結果3000回から4000回の搬出作業が必要になります。
下の写真は、その拷問的な掘削作業がほぼ完了した状態です。(撮影日:H21.12.11)
掘削計画の大きさは、2.7mの正方形の面積で、深さ3mです。その大きさを調べるために、穴の上に2.73mの正方形になりように組みました。3cm大きく木材を設置した理由は、型枠(コンパネ)の厚み分内側に小さくなるためです。
穴の上部(グランドライン)は、上の写真右側に土嚢がありますが、そこが本来の地盤面です。
この状態で木材の真上から覗けば掘削不足の崖がはみ出て見えるため、そこをまた掘削し、確認を繰り返し出っ張りをなくします。それが完了した状態で、穴の内部から写した写真が下のです。
この後、底部を水平にならして、地固めをして掘削作業が本当の意味で完了です。
続きの様子は、近日公開します。