ドリームハウスと土の家

テーマ:山下保博|ドリームハウス

現代建築とは

木でできた家は、自然素材であり/決適にこの暑い夏でも快適に過ごせるという。現代の建物は、コンクリートできた建物が多く、遮音性や断熱性に優れている。だから、夏は外からの熱が室内に伝わりにくく、冬は室内の温度が出ていきにくいものが産まれ、現代人のニーズに応えている。しかし、素材が人工的であるから、素人的な考えでは、建築資材は生きていない・呼吸していないのではないか?と感じる。これはどういう意味か述べる。

生きた資材とは

例えば、畳は、湿気が高いと湿気を吸い取る機能を持ち、乾燥していると水分を出してくれるとどこかの本で読んだことがある。それだけ、自然の素材は、自然の変化に柔軟に対応できるように作られているのだ。しかし、私たちはいつのまにか、安くて丈夫な人工的な素材に流れてきた。それが、いつのまにそこに住む人のアレルギー体質へとつながったり、部屋空間に人工的な乾きがうまれたり、して弊害が生じてきたように感じる。 

育児にも影響がある

 住居空間の変化にともない、育児にも変化がうまれ、子供たちの心理にも大きな影響をあたえている。タワーマンションが生まれ、土に足をつかない子供たちがいつの間にか、心に平安がなくなり、落ち着きがなくって来たように思う。庭のないマンションに住むようになり、土や石、芝生といったものと触れ合う機会が極端に減ってきているのだ。実際に東日本大震災時に、高層マンションの揺れに子供の心が障害をうけ、マンションに住めなくなった子どもたちもいたようだ。

山下保博氏のドリームハウス

マイホームは夢だ。ドリームハウスと言われて随だ。そういう人工的な建築資材依存の時代背景を意識してかわからないが、土をプロジェクトのテーマにおき、家を作った建築家がいる。ド`リームハウス土の家というもので、非常に反響があった。土には呼吸がある。それを建築資材として用いるというのは、斬新なアイデアであった。実際に依頼主も感動している様子が見て取れた。私たちは、従来の便利な生活、便利な資材という中で、何か大事なものをうしなってきたようにも感じる。

そこへあえて、土という素材にこだわり、その制作過程にもあえて什器を使わず自然や人手にこだわり続けていた姿に時代の先端を感じるものがあった。私たちは、こういった時代の先を読む、人物から多くのことを謙虚に学び、自分たちのライフスタイルを見直すことも重要であると思う。

庭ブロ+(プラス)はこちら