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山下保博氏の考えるドリームハウスとは

テーマ:山下保博|ドリームハウス
アトリエ・天工人[http://www.tekuto.com/]の代表として活躍する山下保博氏。

山下保博さんは、世界的な建築の賞を受賞されていることは有名なことである。
その中で、彼が考えるドリームハウスとは何かを考えてみたい。

山下さんは、はじめは絵描きになりたかったとインタビューで答えている。高校生の時に、非常にうまい抽象画を描く人が表れて、その力の差に愕然としたとのこと。最終的に大学3年生の時に建築家になると決心したというから、遅いといえば遅かったのかもしれない。奄美大島でうまれた自然に親しみ建築に取り込む感性は、幼少時につちかっているともいえるのだろう。

山下氏は31歳で独立して、建築事務所をつくることになるが、35歳の時にチームの力を知ったとかたっている。つまり人で作る建築よりも、100人くらいで作る建築がよりすごい発想やドリームハウスにつながると述べている。

1995年に阪神・淡路大震災が起こって6000人以上が亡くなりましたが、原因の9割近くは家屋の倒壊によるものだったと述べており、その時に建築家がまずかんがえないとならないのは安全性であると痛感したという。

たしかに、新しい発想や斬新なアイデアがあるのだが、それを裏付ける安全性ということも決して割れていないのが、山下さんの人に対する愛情の表れであり、信頼感なのだといえる。

美と健康の街を作りたいという山下さんは、これがドリームハウスなのだといえるだろう。



1960年 鹿児島県奄美市生まれ
1986年 芝浦工業大学大学院工学研究科建設工学修士課程修了
1986-1991年 齋藤裕建築研究所,株式会社PANOM,近藤春司建築事務所に勤務
1991年 山下海建築研究所設立
1995年 一級建築士事務所アトリエ・天工人に改称
1999年 芝浦工業大学非常勤講師(-2007年),Project1000設立
2004年 有限会社N・C・S設立(2008年NPO法人化)
2007年- 東京大学大学院非常勤講師
2008年- 東京理科大学非常勤講師
2009年- arcprospect(USA)評議員
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建築家山下保博さんによる自然との共存を実現した「土の家」の評判

テーマ:山下保博|ドリームハウス

現代建築の課題


最近のマンションは鉄筋コンクリートでつくられたものが多く、面白みに欠けると感じる方も多いのではないでしょうか。遮音性や防音性には優れていますが、人工的につくられた味気なさを感じます。

山下保博が考えるドリームハウス


そのような欲求に応え、自然に触れ合えるような家があればという夢を叶えてくれたのが、正にドリームハウスと言うべき土の家です。土の家は、アトリエ・天工人の建築家である山下保博さんがチャレンジして有名となった建物です。

土の家とは


土の家は、施主が建築家に依頼して、理想の家を建ててもらうというTV番組の企画から構想が始まりました。その施主が以前から山下保博さんのファンで、度肝を抜かれるような外観で、芸術作品のような家に住みたいと山下保博さんにお願いしてつくってもらったのが土の家で、番組で取り上げられたこともあって評判は上々のようです。

土の家は、酸化マグネシウムを混ぜた土のブロックを日干しにしたレンガを2400個手づくりすることから始まりました。そのレンガを積んでいき、約2カ月半ほどかけて27段のレンガを積み上げました。

そして、大工の方々によって4メートルもの鉄骨の棟木に36本の垂木がかけられ、キッチンや床には昔ながらの人研ぎという技術を使って仕上げられました。当初、施主から個性的な上で、機能的なキッチンで収納場所も多くあるつくりという要望があり、その要望を上手く取り入れることになったわけです。

バスルームは80本もの細長い板と大きな丸い板で作られた空間があり、その上にはロフトを造って寝室となっています。ロフトの周りにはアクリルの棒を並べて柵をつくって、ロフトからは家全体が見渡せるようになっています。

施主の要望を取り入れながら、外観と内装、更には機能性まで自然素材の土をプロジェクトテーマにしてつくり上げたのが、この土の家というわけです。この土の家は、生きた自然の素材を使うことにって、何よりもぬくもりがあります。

現代の家づくりの参考



家づくりに新技術などは確かに重要なことですが、自然に即しながら、未来志向で家づくりを考えることも大切なことだということは、土の家から感じます。現代の家づくりにおいて参考になる部分が数多くあると言えるでしょう。

山下保博のドリームハウス|土プロジェクトの効果!

テーマ:山下保博|ドリームハウス

近年のマンションの特徴

近年では、人工資材を使ったコンクリート製法の家屋が多くなっています。一戸建てからマンションまで、機能的でデザイン性に優れた住宅が人気です。日本の風土や気候を考えると、湿度や台風、地震などの自然災害に強い家づくりを要望する声が多いのも現実です。

現代建築の弊害

シックハウス症候群やアトピー症などは、人工資材の影響が考えられています。壁紙やフローリング資材などの人工資材や塗料・接着剤などは年月を経て、人の体に影響を及ぼすといわれています。壁紙の代わりに火山灰からできた粘土質の土で壁を塗り替えると、アトピー症や喘息の症状が軽くなったという報告もあります。

土プロジェクトの効果

建築家の山下保博氏は、自然の土にある深呼吸パワーに着目して、呼吸する土の家づくりプロジェクトを開始しました。土の家のネーミングをドリームハウスと名づけて、土の持つ癒しパワーを取り込んだ家を紹介しています。土は、植物や森林と深い関係があります。あらゆる植物をはぐくんでいる土は、長い年月を経た植物が堆積してできています。土自体も呼吸するので、たくさんの酸素を含んでいるのでいます。森林欲が体に良い効果を発揮するのは、植物だけでなく、足もとの土からも酸素を吸収することができるからです。山下保博氏は、呼吸をして酸素をたっぷり含んでいる土の家を実現させました。人工資材や木材よりもコストを抑えることができるので、コストパフォーマンスを考えた場合、かなりお得になります。

ドリームハウスとは

土の家は、単に家づくりのコンセプトを土にするだけではなく、狭いスペースの家に広々としたリビングや屋根裏部屋を作って間取りを広くしたり、コストパフォーマンスを考えて、住宅の形考えたり、部屋数を少なくするアイデアも取り入れています。現在、使用しない部屋は、後から増築できるので、初期の段階では省くこともできます。土で作るドリームハウスプロジェクトは、住んでいる人が、自然に呼吸できる家づくりを目標にしています。

山下保博氏がドリームハウスで建てた土の家

テーマ:山下保博|ドリームハウス

アトリエ天工人と山下保博氏


日本の建築家である山下保博氏はアトリエ天工人の主催者であり、多数の住宅を創作しています。ドリームハウスで放送された土の家が多くの人々から注目を集めています。山下保博氏はアルミやガラス、鉄などを使用する等、新しい工法を計画立てる事によって個性的な住空間の設計を得意としています。

土のブロックで家を作る


ドリームハウスで山下保博氏は土を構造体とする為、手作業で日干しブロックを積み上げるプランを提案します。床は人研ぎによって全面が仕上げられます。土の日干しブロックは酸化マグネシウムと土を混ぜる事によって手作業で作ります。基礎は勾玉型でありインパクトがあります。壁には窓が少ない為、土ブロックの上に明かり採りの為のガラスブロックによる層を作ります。

まるで美術館のよう


完成したドリームハウスは美術館の様なコンセプトです。玄関に足を踏み入れるとトップライトの光が室内を満たした明るい空間が出迎えます。玄関の横にある窓はスリット状である為、靴箱を兼ねています。人研ぎによる真っ白な床とのコントラストはナチュラルな雰囲気の演出に一役買っています。キッチンは施主の要望に合わせ個性的でありつつ機能性を両立しています。バスルームは白く清潔感があります。ロフト風の寝室からは住居全体を見渡す事が出来る為、構造や素材の風合いなどを堪能する事が出来ます。子供達が地に足のつかない生活を送っている場合、心の平穏や落ち着きに大きな影響を与える事があります。

手作業にこだわる建築家の愛と夢


自然の素材である土を住居作りプロジェクトのメインに据える事によって、土だけではなく芝生や石等を意識するライフスタイルを送る事に繋がります。制作過程では、あえて人の手作業にこだわる事は時代の最先端であり非常に贅沢な事です。山下保博氏の土の家は一人一人が自信のライフスタイルを見直すきっかけになるのです。ドリームハウスの名前通り夢のある住居を手に入れる事は、人生の充実に繋がります。山下保博氏はさまざまな個性的建築物を作っています。その裏に流れる山下氏の深い愛を感じます。ぜひ目にする機会を得る事をお勧めします。

ドリームハウスと土の家

テーマ:山下保博|ドリームハウス

現代建築とは

木でできた家は、自然素材であり/決適にこの暑い夏でも快適に過ごせるという。現代の建物は、コンクリートできた建物が多く、遮音性や断熱性に優れている。だから、夏は外からの熱が室内に伝わりにくく、冬は室内の温度が出ていきにくいものが産まれ、現代人のニーズに応えている。しかし、素材が人工的であるから、素人的な考えでは、建築資材は生きていない・呼吸していないのではないか?と感じる。これはどういう意味か述べる。

生きた資材とは

例えば、畳は、湿気が高いと湿気を吸い取る機能を持ち、乾燥していると水分を出してくれるとどこかの本で読んだことがある。それだけ、自然の素材は、自然の変化に柔軟に対応できるように作られているのだ。しかし、私たちはいつのまにか、安くて丈夫な人工的な素材に流れてきた。それが、いつのまにそこに住む人のアレルギー体質へとつながったり、部屋空間に人工的な乾きがうまれたり、して弊害が生じてきたように感じる。 

育児にも影響がある

 住居空間の変化にともない、育児にも変化がうまれ、子供たちの心理にも大きな影響をあたえている。タワーマンションが生まれ、土に足をつかない子供たちがいつの間にか、心に平安がなくなり、落ち着きがなくって来たように思う。庭のないマンションに住むようになり、土や石、芝生といったものと触れ合う機会が極端に減ってきているのだ。実際に東日本大震災時に、高層マンションの揺れに子供の心が障害をうけ、マンションに住めなくなった子どもたちもいたようだ。

山下保博氏のドリームハウス

マイホームは夢だ。ドリームハウスと言われて随だ。そういう人工的な建築資材依存の時代背景を意識してかわからないが、土をプロジェクトのテーマにおき、家を作った建築家がいる。ド`リームハウス土の家というもので、非常に反響があった。土には呼吸がある。それを建築資材として用いるというのは、斬新なアイデアであった。実際に依頼主も感動している様子が見て取れた。私たちは、従来の便利な生活、便利な資材という中で、何か大事なものをうしなってきたようにも感じる。

そこへあえて、土という素材にこだわり、その制作過程にもあえて什器を使わず自然や人手にこだわり続けていた姿に時代の先端を感じるものがあった。私たちは、こういった時代の先を読む、人物から多くのことを謙虚に学び、自分たちのライフスタイルを見直すことも重要であると思う。

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