冬季の花壇仕事Ⅱ
24日(金)は全国的に気温が上がり、
週末は春の訪れを期待させられた日和でした。
えむではバラへの冬季の薬剤散布・第一弾ができました。
フロリバンダ ラプソディーインブルー
品種改良を重ねているバラは、とてもデリケートで
他の植物とは比べ物にならないほど病虫害が絶えません。
年間のメンテナンスに手がかかり、痛いとげにも悩まされます。
でもあのきれいな花が咲いた時は何にも代えがたい喜びがあって
・・・苦労が報われた・・・みたいな気持ちにもなり・・・
なぜか不思議にとりこになってやめられなくなる・・・。
バラはそんな特別な魅力がある誰もが認める花のクイーンです。
えむの花壇に本格的に取り組み始めて数年後、
「ターシャテューダーの言葉」シリーズを実家の母の枕元で見つけ
ターシャのさりげない日常の言葉にやたら感動しました。
絵本画家として有名なターシャテューダーですが、
私生活においては素晴らしきガーデナーで、ターシャの庭は
園芸愛好家にとって一度は訪れてみたいガーデンのひとつです。
ターシャの言葉シリーズ全5巻のうち
その3巻目「今が一番いい時よ」の89歳の時のターシャの夢に、
バラのスペシャリストになること、とありました。
当時まだバラを始めていなかった私には、
その意味、感覚がよくわからなかったのですが、
2006年にイングリッシュローズのウイリアムシェークスピアと
アイスバーグ・ブリリアントピンクを植え、
2007年には、ブルームーン、ゴールドバニー、マチルダ
マッカートニーローズ、聖火、プリンセスドゥモナコ、ニコール、
更に翌年・・・と、年々バラが増えていき、バラへのターシャの
気持ち、感覚を少~し察し・・・感じられるようになりました。
アイスバーグ・ブリリアントピンク
バラと付き合っていると、とてつもなくくたびれて、
もう辞めた~い!と叫びたくなる時もあるのですが、
「大変、大変」と言いながら、毎年新しい品種が欲しくなったり
挿し木をしてみたり・・・ 懲りないのですよね~ ^_^;
毎年試行錯誤を繰り返し、病虫害と戦っていますが
昨年のえむのバラは、芽吹き時期にたった一度サプロールを
散布しただけで、ほぼ無農薬で一年を終えました。
・・単に気力体力が無くて時間を取れなかったのでしたが・・
冬季休眠期にしか使えない病虫害予防薬剤・石灰硫黄合剤は
硫黄臭が強烈で、建造物にかかると塗装が剥げたり・・・
住宅地のお庭やベランダ園芸にはあまりお勧めできません。
えむはご近所が遠いので安心ですが、散布後数日間は
臭いが残り、お客さまには説明が必要になります。
ツルバラ・ファンタジアやクレマチス
サイロやアーチに這わせているツルバラには、
激寒期にコツコツ刷毛で塗る作業は無理!と
迷いながらも噴霧器で壁面もろとも散布です ^_^;
壁面を痛めていて、いつか大後悔する時がくることでしょう。
石灰硫黄合剤については、無農薬栽培を提唱する
梶みゆきさんも、黒点病が出る枝には冬季に刷毛で塗ることを
お勧めしていますので
いわゆる農薬、化学薬剤使用とは違った感覚なのだと思います。
例年は激寒の中、花壇に積もる雪を踏みしめながらの作業で、
噴霧した真っ黄色の液が雪面に残り不気味な様相なのですが、
今年は思いがけず穏やかな日和だったうえ、雪が全くなくて、
直接しっかり土の消毒もできた感触がありました。
午前中に散布を終え、午後にはエルパーク仙台にての
食品衛生管理責任者実務講習会に出席しました。
特に流行のノロウィルスについて「消毒消毒!」と力の入った
講義を受け、消毒三昧(笑)の一日になりました。
毎冬えむではヒマラヤ杉の杉ぼっくりがたくさん採れます。
明日はまた最高気温が1度と、寒い冬に戻るとの予報なので
今日のうちにと、しばし収穫作業をしました。
まるでバラのような形をしているので、シーダローズと名づけられています
えむを公の場、公園だと勘違い?されて、毎年お店にも寄られずに
黙って収穫に来られる方がいるのは本当に不思議なのですが
私だって(笑)アレンジに使いたいのです
実は枯葉と保護色なので、ない!と思って振り返ると見つかったり
次々にいくつも見つかる感覚が面白くてやめられなくなります。
えむでは販売はせず、よく乾燥させてから
ディスプレイ用の材料として利用しています。
冬季花壇仕事Ⅲは薬剤散布・第二弾
Ⅳはいよいよバラの剪定、Ⅴはブルーベリー剪定・・・
と、冬季の戸外作業はまだまだ続きます。