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知らないと 傷つけてしまうこと
月6日に第36回伊丹市人権・同和研修会があり、午前中に学習障害の「南雲明彦(なぐもあきひこ)」さん(23歳)の講演会がありました。
最近、新聞で学習障害が取り上げられているので、言葉は知っていましたが、当事者の方のお話を聞くのは初めてでした。
学習障害の中でも、読み書きが困難な「ディスレクシア」という先天的障害で、彼は2年前に自らの障害を知る前は、引きこもりや自傷行為を、精神科への入院を繰り返していたといいます。
例えば、銀行や市役所などに行って自分の名前を書いてくださいと言われると、私たちは、当たり前のように書きます。が、ディスレクシアの人たちは、枠の中に字を書くことができなくて、はみ出てしまったりするそうです。最初は丁寧に対応していた人もだんだん「この人、ふざけているのか、バカにしているのか」と思ってきたりして、不愉快な態度を取られそうです。書いている本人は一生懸命だとしても。
また、就職しても、研修で、メモを取る事が出来なくて、携帯に打ち込もうとすると、それも不真面目な態度だと注意されるので、最後には、退職をせざるをえなくなってしまう。
何よりも今の学校教育は文字の読み書きが不可欠で、それが出来ない子は受け入れてもらえないのが現状だと言われていましたが、まさにその通りで、もし、私も、ディスレクシアを知らないで、周りでそんな人がいたとしたら、どんな態度で接するだろうか、どう思ってしまうだろうかと考えたとき、知らないことは怖いことだと思った。そして人を傷つけてしまう。
教師だけでなく、みんなが知らなくてはいけないことのひとつだと思う。
そうしたら、共生できると、この日、教えてもらった。
23歳の、今は爽やかに生きている彼に教えてもらった。
そうしたら、彼は、こんなにしんどい思いをして生きてこなくすんだろうにな。
※ディスレクシアとは、知的に遅れはないけれど特に読み書きに困難を伴う場合をいう。文字がゆがみ、にじみ読み取れない。文字を書くとマスからはみ出す。偏とつくりが逆になるといった事が起こる。有名人では例えば、トムクルーズ。ハリウッドの人気俳優は脚本を渡されると、読み上げてもらって耳から覚えるという。
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