うしと花を使ったお米

テーマ:うしと花のお米

 米1

 はじめまして。
村井康人です。

食育の仕事をしています。
食生活ジャーナリストの会会員です。

 

私が、ある農家さんと出会ったのは、
新潟県三条市(旧下田村)へ、妻とヒメサユリを見に行き、
その帰りに立ち寄った、日帰り温泉「いい湯らてい」のサウナでした。

サウナで人に話しかけることなど、これまで全くない私でしたが、
そのときは、 気持よさそうに入っているその人の雰囲気につられて
軽く、挨拶程度に声をかけました。

今日の農作業が終わったので、奥さんと来ていること。
「コメ農家はどこも大変だけれど、おいしい米を作ればなんとかなる。俺はおいしい米を作ることを目指しているンだ。」と、明るく笑うその人にとても好感を持ちました。

私の食育の講演会のご案内をしたところ、
当日、こころよく来て下さいました。
以来、コメ作りについてなどで、何度かお会いするようになりました。

翌年、牛の発酵液の話をしましたら、
「使ってみたい」と言って下さいました。

後で聞いた話では、その後、まわりの人に止められたそうですが、
「変わり者が一人くらいいないとだめだろう。
何にでも、初めはある。誰かが試さないと良いかどうかはわからない。」と言って下さいました。
10年くらい前に、初めて豚肥を使う時も、周りの農家にバカにされたそうです。

昨年は全国的な猛暑と悪天候で、特に新潟県は、1等米が19%という過去最低の結果でした。

この農家さんの住む地域も例外ではなく、猛暑に加え、
6月に畦を越えるほどの集中豪雨で、苗は全て水に浸かる被害を受けました。
ゴマ葉枯病が発生し、秋には見渡すかぎり倒伏して水に浸かる稲が続出していました。

発酵液を入れたところは、ゴマ葉枯病などの病気にもならず、稲刈りの季節を迎えても倒伏することなく、元気に育ちました。この田んぼの米は、1等米でした。

この地域は、新潟県のなかでもブランド米になりずらいところですが、取引先のお寿司屋さんやホテルなど、食べた人からは「この米がいい」とご指定をいただき、私がおつきあいしている自然食品のお店でも販売したところ、とても好評で、完売したそうです。

 

 

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