富山県の造園会社　今井雅石園植木㈱の日記

梅雨明け・・・と思いきや、今日は雨
でも恵みの雨です
新規に植えた庭木や花の水やりも今日はお休みできました

クソ暑い日が続いてたんですが、今日はちょっとは過ごしやすかったですね

そんな雨の中竹垣のお仕事。



以前は四ツ目垣だったものを、金閣寺垣にやり直しました。



そんなに傷んでもいなかったんですが、施主様曰く、「なんかしっくりこない・・・」

漠然として、私も最初はどうすればいいものか・・・悩みましたね



現状の四ツ目垣でも違和感はなかったんですが・・・

お客様の要望に応え、ベストな提案をするのも庭師の立派な仕事。

高さを少し低くし、垣の向こう側の景が　【やんわり】　と見えるようにし、なおかつ仕切りの存在感も出させる。

施工金額も抑え、施工日数も短縮できる。。。

そんな条件を揃えているのが　金閣寺垣。

簡易的に見えますが、金閣寺垣にはいろいろな要素が含まれています。

立子を切りそろえる作業、押縁を鉈で割る作業、天笠と押縁を合わせる作業、シュロ縄での飾り結び。。。

高さの低い垣ですが、ここには多くの技術が注ぎ込まれています。

名前の通り、本歌は金閣寺にあります



竹垣の良さは　「年月とともに色褪せ、傷んでいくところ・・・」

変なことを言ってますが、それが本来の　【物】　のすべて

時とともに色褪せていくのを眺めてゆき、傷んだら補修をし作り直す。

それが庭の中での物語で、庭の文化です。


今日は青い竹でも、明日は少し色落ちてるかもしれません。
それがまたいいんです

7月ですね。
もう10日。。。
ブログも久しぶり。。。
今年の折り返しも過ぎました



弊社はおかげさまで、5月末からとても忙しくさせていただきました

そんな中一つの仕事が完了しました

特別養護老人ホームの中庭です



5月末から着工し、ようやく本日完了

1か月オーバーの仕事は久しぶりです



特老ホームの中庭ということで、ご年配の方に優しい造りとなっています。



歩行スペースの園路は、幅がすべて1.5ｍで、敷き材はゴムチップブロックを使用しています。



歩きながら四季折々の草花を楽しめるよう、植栽の種類も多めです。



レンガ材はすべて角を落とした、【面取り】をしています。



特老ホームの造園工事は今回初めてさせていただいたんですが、いろんな角度からの配慮が普段以上に必要なことを知りました。



車椅子の方が通行できるように配慮する。それだけでなく、花壇で草花を植えることができるようにする。

プラスアルファの配慮をして、老若男女多くの方々に庭を楽しんでもらうようにする。



庭の役割ってなんでしょうかね

またまた多くのことに気づかされた今回の仕事。

宿題もたくさんできましたが、自分自身もっともっと　【庭】　を好きになろうと思います

そうすれば私と関わりのある方もきっと　【庭】　に興味を持てくれるはず。



この特老ホームが開園したら、木の名前を書いた、手作りの【樹名板】を取り付けに行きます

そして施設の方々に木のことをお話しして、この庭を好きになってもらい、日々の生活の手助けができたらいいな・・・と、思っています