庭師と親方
鎌倉時代の…
今日から溝の口に在る山頂のお屋敷でお手入れ、弟の担当する現場の助っ人です。
数年間手付かずだった高木の強剪定なので大量の枝が出ています。
かれこれ十数年前に移設させていただいた八角灯篭。
火袋には穴が無く、八体の仏様の彫りが見られます。
鎌倉時代の作と言われており、元々は八芳園に在ったのをご親族が譲り受けたものだそうです。
この犬と毬も同じく鎌倉時代の石のオーナメント。
力強く繊細な彫り、それでいて愛らしい犬達…。
”作者不明”ではあるけれど、時代を超えて溜息が出る程魅了されてしまいます。
ひとり暮らし
let my people go surfing.
今日は久し振りに事務所で図面作成、積算、見積り作業でした。
明日は雨の予報ですが、上がり次第お客様のところへ剪定作業に向かいます。
最近ブログ村に登録して感じたこと…。
趣味人、職人、設計者、個人事業者、会社員等々、個人~企業まで実に様々な登録形態があるという事。
それぞれの色が有り興味深く閲覧させてもらっています。
そんな中にあって私のこのブログは一体どう映っているのか?ちょっと気になるところです。
とり立ててコマーシャルを連呼して自社の“バブル景気“を期待するわけでもなく、「庭師たる者こう在るべき」と職人気質を説くわけでもなく…。
一言で言えば、唯々自分のidentityが現せれば…という思いだけでこのブログを利用させていただいてます。
しかしながら、この“小さな会社”にあってもその社会的な役割と責任、こだわりと自負だけは持ち続け事業をさせていただいてます。
折しも今日事務所の本棚に置いてあった一冊の本に目が止まり、もう一度さらっと読み返してみました。
パタゴニア創業者の経営論です。
おかれている国、歴史的文化、価値観に違いもありどの国、どの業種にも受け入れられる訳ではないとは言え大変魅力的な経営論(哲学)であると思います。
『職人達は何世代にもわたって試行錯誤を重ねるべきである。何においてであれ「完全」とは全てを脱ぎ去り、ありのままの姿に戻ったとき、つまり加えるべきものはなくなったときにではなく。取り去るものがなくなったときに達成されるのである。』
この一文は“庭の極意”にも通じる素晴らしい一言だと思います。
今この時期にあらためて読み返し、また新たな発見がある事を感じています…。