厳しい猛暑の時期に休みなく咲く花は、キョウチクトウ以外には思いつかない。キョウチクトウはインド原産のキョウチクトウ科の常緑中木で、暑さと乾燥に極めて強く樹高は最大で5mほど。夾竹桃は、葉が竹のように狭く、花が桃の花のようという意味。
広島の原爆の後、50年は草木も生えぬといわれる中で、その夏に最初に咲いた花がキョウチクトウであったことから、広島再生のシンボルとして、広島市の花になった。公害にも強く、戦後、工場や道路、公園の緑化工事にも多用された来ました。
キョウチクトウの毒性:半砂漠地帯に自生するキョウチクトウは強力な毒性で、動物の食害から身を守っています。葉も幹枝にも根にも強い毒性があり、更に根系の土壌も汚染されて有毒とされます。キョウチクトウを焼いた煙も有毒です。なお、微量のキョウチクトウの毒には、ジキタリスのような強心作用もありますが、素人は試さないように。
過去に枝をはしに使ったり、焼肉の串にしたり、家畜の飼料に混ぜたりして事故が発生しています。身近にある有毒植物として認識を新たにしましょう。また、何でも口にする幼児が遊ぶ児童公園などには植えないようにしましょう。
夾竹桃のうた
【作詞】 藤本 洋
【作曲】 大西 進
1.夏に咲く花 夾竹桃
戦争終えた その日から
母と子供の おもいをこめて
広島の 野にもえている
空に太陽が 輝くかぎり
告げよう世界に 原爆反対を