農・畜産品についても、安倍政権の欺瞞を暴く、今週の1冊です
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2015/04/14 17:11
今週の1冊、「ファーマゲドン」、フィリップ・リンベリー著、野中香方子訳、日経BP社です。
あまりに長いため、今回は前半部分です。
余談ですが、第二の故郷と勝手に思っている大好きな信州の、茅野の有名なジビエ料理店で、ちょうどこの時期タラの芽やフキノトウや美味しい山菜をいただいていた際に、全くもって味が違うのを不思議に思いお店のご夫妻に伺いました。
そうしましたところ、ほぼ全国で流通している物は「養殖品」であると。それこそ道の駅などで売られている「産地直売」ですら怪しいものだと。「何言ってるかね~、お兄さん?」状態でしたね。
いやあ、その時は恥ずかしかったですね。かなりいろいろ名店と言われるお店も行っていたと思っていた頃でしたので、余計でした。
それ以来、農・畜産品については、自分で収穫ルートや栽培ルートや方法を目で見て確認した物しか、信用しなくなりましたわ。
そんな余談もあり、農・畜産品が「国産」と謳ってあると、何で安心なんでしょう?私は常々疑問を覚えていました。
規制緩和をして「企業」が農業に参入出来るようになると、何でバラ色なんでしょう?さらに強く疑念を持っていました。
政治ゲーム屋と化した一部農協の人間も、補助金でしか生きられない一部農家も、どうかと思いますが、「TPP」によって海外製品が安く入ってくると、すべてが上手く行くような論調もどうなのでしょうか?
その疑義に対して、今、世界中で何が起こっているのか、知識の幅を拡げてくれる、かなり衝撃的なノンフィクション作品だと思います。少なくとも、無知ということは危険なことだ(為政者にとっては都合が良いことだ)と、改めて思い直した次第です。
そういった意味では、農・畜産品についても、安倍政権の欺瞞を暴く、ある意味そんな内容にも受け取れると思います。
前書きの一説が最もわかりやすいのでご紹介。
「ありがたいことに今でも英国には、動物が自然の欲求のままに、牧草地を歩きまわって草を食むことのできる農場がかなり残っている。しかし農業の集約化を推進する政策が、反対されることなく続けば、動物を放牧地で幸せに育てようとする農場は、観光農園か、金持ちの私有農場だけになるだろう。英国と欧州の農業は、比較的最近、この集約化のゲームに参入したばかりだが、農業政策は、米国などですでに一般的になった疑わしく問題の多い集約化を奨励する。このまま行けばやがて、大規模養豚場、大規模酪農場、肉牛の密集飼育、それに遺伝子組み換え作物と遺伝子組み換え動物が標準になるだろう。
こうしたシステムが侵入した地域では、その影響がはっきり出ている。田園地帯は不毛になり、生産活動の主軸となっている動物や作物以外は、ほぼ排除されている。家畜にとって集約化はしばしば悲惨な苦しみをもたらし、その結果、生産物の質は落ちる。毎年、世界全体で700億頭もの家畜が生産されているが、そのうち3分の2は工場式畜産によるものだ。それらは生涯を通じて屋内で飼育され、機械のように扱われ、自然の限界以上の生産を強要される。典型的な工場式酪農場の乳牛は、あまりに多くの乳を無理やり生産させられるために、若干5歳で、平均寿命より10年も早く疲弊し、使いものにならなくなる。
家畜たちの苦しみに心を動かされない人でも、集約農業がもたらす大量の廃棄物と高脂肪で低品質の肉についてよく知れば、そのシステムは果たして正しいのだろうかと考え直す気になるだろう。もはや家畜は大地に立つこともなければ、牧草やかいばを食べることもない。それらの餌は遠方から、時にはいくつもの大陸を超えて、運ばれてくる。家畜たちは、世界で生産される穀物の3分の1、大豆粕の90パーセントと、漁獲高の30パーセントを消費する。直接、人間の食料にすれば、何十億もの飢えた人を養える量だ。
一方、飼育の場である小屋は、しばしば病気の温床になる。非常に多くの動物が、きわめて狭い空間に詰め込まれるのだから、無理もないだろう。そのような飼育方法は、病気を防ぐため大量の抗生剤に依存しており、その量は、世界で使用される抗生剤の半分に相当する。その結果として、抗生剤が効かないスーパーバグ(強力な耐性菌)や、新たな致死性のウイルスがうまれるのではないかと懸念されている。」
本章ではこれらを細かく紐解いている訳ですが、印象に残ったフレーズを以下に。
「しかし、わたしには知る由もなかったが、当時すでに鳥の姿は消えつつあった。1979年から20世紀末までに英国の田園地帯では、10種の鳥、1000万羽が姿を消した。それは英国にとどまらず、オックスフォード大学の科学者グループによると、ヨーロッパの鳥類の5分の1にあたる、116種が危機的状況にある。「第二の沈黙の春」の警告として、農業の集約化が原因なのは、「明々白々だ」と彼らは語った。
消えたのは鳥だけではない。家畜の姿も消えた。50年ほど前から、豚、家禽、牛は農場から姿を消し、工場式の畜産場で飼育されるようになった。生け垣で仕切られた農場で作物と家畜が自然とともにうまく循環していた農業は、過去のものになりつつある。英国の田園風景の象徴だった生け垣は消え(1980年から1994年までに10万キロメートルが焼失した)、農家は一種類の作物を集中的に作るようになり、疲れた土を肥沃にしたり害虫を駆除したりするのに、どんどん化学物質を使うようになった。産業革命は田園地帯を直撃し、好ましからざる結果を招いた。
英国鳥類保護協会のクリス・ミードが地域の鳥類クラブで講演をした時のことを覚えている。彼は「State of Nation's Birds(国内鳥類白書)」という本を出版したばかりで、文学や昔話によく登場する鳥、ヒバリ、キジバト、ユリカモメなどの激減について話した。集約農業が「野生生物の砂漠」をもたらすという彼の言葉を忘れることができない。彼の本は、畑のこぼれ種が壊滅的に減ったことを指摘していた。50年前に比べると鳥が食べられる種の量は、10分の1に減ったそうだ。また、化学殺虫剤は、虫を食べる鳥に同様の影響を及ぼしている。
具体的な数字は衝撃的だ。英国鳥類保護協会によると、ここ40年ほどでスズメの90パーセントが消えた。ヨーロッパヤマウズラは90パーセント、キジバトは89パーセント、ハタホオジロは86パーセント、ヒバリは61パーセント、キアオジは56パーセントがいなくなった。ムクドリやウタツグミは鳥の個体数を調査し、1996年に比べて、農地の鳥は半分以下に減ったことを発表した。その調査では、特に1976年から1980年代後半にかけて激減したことが明らかになった。それは、英国の農業が、従来の混合型から集約型へ大きく変化した時代である。」
「野生のマルハババチも飼いならされたミツバチも、深刻な危機に直面している。英国には24種ほどのマルハナバチがいたが、この70年の間に、2種が絶滅した。6種は絶滅の危機に瀕しており、残り半分も危険な状態にある。英国養蜂家協会は、今後10年以内に英国は自国のハチをすべて失うのではないかと恐れている。米国では、1990年代には一般的だった数種が姿を消した。世界のほかの地域でも同様のことが起きている。
ハチの減少が何を意味するのかを考えると寒気がしてくる。果物や野菜の大半は受粉をハチに頼っており、このままハチが減り続けると全世界の農産物の3分の1の先行きが危うくなる。政府がこの問題に気づくのは遅かった。2007年に米国の下院が、北米の受粉媒介者の状況について緊急公聴会を開き、500万ドルをミツバチの調査にあてることを決めたが、その金額はのちに半減された。
農家の人たちにじっと待っている余裕はなかった。彼らは莫大は費用を払って、商業的に飼育されたハチを借り、それをトラックで運ばせている。非常時の窮余の策だ。自然受粉に不可欠な野生のハチは、農薬まみれの単一栽培を行う工業型農業のせいで、生息地を奪われ、駆逐された。今のところ、ハチを貸すビジネスがその代役を務めている。」
「畜産業は膨大な量の抗生剤を使用する。20世紀末に、世界で生産された抗生剤のおよそ半分は食用動物向けだった。ある調査によると、米国で使用される抗生剤の80パーセントは農場で使用され、その70パーセントが病気の治療ではなく、予防や発育促進のために使われているそうだ。現在EUでは、発育促進のために抗生剤を使用することは原則禁止されているが、中には、抜け道を見つける農家もある。病気予防と称して少量の抗生剤を使用し、実際には発育を促進している。米国をはじめほかの国でも、このやり方は合法で、広く行われている。
当然ながら、抗生剤やそのほかの動物用医療品は、家畜の病気を治療するために使われるべきであり、それに異論のある人はいないだろう。だが実際には、貴重な抗生剤が、病気の蔓延をうながす悪質なシステムを支えるために浪費されている。多くの動物を互いと接近した状態で飼う工場式農場は、病気の温床となっている。欧州医薬品庁は、工場式農場は「薬剤耐性菌を進化し、繁殖し、生き続けるのに最適の環境」を提供している、と述べている。
工場式農場は実際に病気を生む。最近もウイルスも病原体は、動物が密集したところでは、とりつく宿主に事欠かないため、絶滅することはない。動物間で感染を繰り返すうちに病原体が突然変異を起こして感染力を強め、動物から人間へ、人間から人間へ感染するようになる恐れもある。。。(途中省略)
神経学者で公衆衛生の専門家であり、オックスフォード動物倫理センターのフェローであるアイシャ・アクタール博士は、「わたしたちは集約農場に膨大な数の動物を閉じ込めることによって、感染力の強い致死性のウイルスを速やかに培養するための実験室を世界中に作ったきた」と断じる。
博士は米国食料医薬局の「健康への新たな脅威とテロに関する対策本部」のメンバーでもあり、「殺したり混乱を引き起こしたりするのは、人間のテロリストに限ったことではない。工場式畜産は、テロリストと同等かおそらくそれ以上の危険性を秘めている」と警告する。」
「一般に鶏肉は、高タンパク質、低脂肪と考えられており、蒸し鶏やゆで鶏といったレシピは、ダイエット食の定番となっている。だが、工場式畜産が鶏肉の栄養価を著しく変えてしまった。もはや鶏肉は、健康的は食品ではなくなった。現在のブロイラーは、体重の5分の1が脂肪である。これは何十年前のりも太りやすい鶏を選択飼育した結果であり、また、餌も一因となっている。工場式養鶏場の鶏は、脂肪がタンパク質よりおよそ40パーセントも多い。
2005年、クロフォードのチームは、現代の鶏肉を分析した結果を発表した。それによると、今日のスーパーマーケットで売られている鶏肉は、1970年代の標準的な鶏肉に比べて、脂肪が3倍近く多く、タンパク質は3分の1しかないそうだ。結果として、現代の一部の鶏肉は、70年代の鶏肉より50パーセントカロリーが多い。クロフォードはまた、現代の肉用鶏はDHA(オメガ3脂肪酸の一種)を、「野鶏(野生の鶏)」の5分の1しか含んでいないことを発見した。
クロフォードは、このような鶏肉の栄養価の著しい変化の原因は工場式畜産にあるとし、伝統的飼育方法では、鶏は活発に運動し、植物や種子を食べていたが、集約的に飼育された現代の鶏は、高カロリーの餌を与えられ、ほとんど動けないことを指摘した。「そのような鶏はもはやタンパク質が豊富な肉ではなく、脂肪をたっぷり含む肉です。理由ははっきりしていて、主に穀物を与えられているためです」」
「1996年、アルゼンチンは南米で初めて遺伝子組み換え作物の栽培を許可した。現在、アルゼンチンで栽培される大豆はすべてGM(遺伝子組み換え)である。当初、その新しい技術は大成功をもたらし、収穫高は173パーセント増えた。しかし、それは続かなかった。GM作物の除草剤耐性をあてにして除草剤を多用するうちに、雑草の耐性が増し、同量の収穫を得るにはより強い薬剤を使わなければならなかったからだ。
その数値は驚くべきものだ。まだGMが使われていなかった1990年、農薬の年間使用量は3500万リットルだった。それが1996年には9800万リットルに跳ね上がり、2000年までにさらに急増して1億4500万リットルとなり、2010年には3億リットルに達した。GM以前に使われていた殺虫剤と除草剤のおよそ10倍である。
事態を憂慮する地元の医師の組織、「農薬散布の町の医師団」のよれば、空中や地上から散布される農薬が住宅、学校、水源、職場にふり注ぐことで、毎年1200万人のアルゼンチン人がその毒素に暴露している。公衆衛生上の深刻な問題は増える一方で、そのような地域では、先天性異常や死産の率も高まっている。
特にひどい影響を受けているのは、サン・ホルヘ近くの貧しい地区、ウルサキだ。その町のがん罹患率は、2000年以降、30パーセントも増えたと報告されている。」
他、魚の養殖のくだりも、かなり刺激的でした。
皆さんも是非!
ロートアイアン、ステンドグラス、リフォーム・リノベーション、輸入住宅・店舗デザインは、
グッドライフデザイン株式会社
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何て色で塗ってしまったんだ!
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2015/04/07 01:42
ホーチミンの有名な観光スポット、中央郵便局です。隣の聖母マリア教会とセットで、最初に必ず案内されます(笑)。
フランス植民地時代に、母国のコロニアル風建築を出来るだけ移植して、しかもこの建物はまさにフランス人建築家デザインで建てらたもののようです。
っが。。。まさに塗り替え最中でしたが、何て色で塗ってしまったんだ!今は亡きフランス人建築家が見たら、驚きますわ。
まあ、これもベトナム流ということで。。。色は別として、このようなフランス時代の建物が多数点在しておりまして、是非とも大切にして欲しいものです。
また日本国民の税金を人の国にばら撒いて、地下鉄やら高速道路やら新幹線やら高層ビルやらを日本の建設会社に請け負わせ、景観をぶち壊すのだけは止めて欲しいものです。中心部で大々的に地下鉄工事をやっていますが、どうなるものやら非常に心配です。
それはさておき、皆さんも是非。
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ホーチミンの庶民生活の相場観
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2015/04/05 20:40
ここのところホーチミンで2店舗出店のイオンが何で失敗したのかを求め、イオンに行っていましたが、今回は地元の大きなショッピングセンター、ビックC(資本はタイなのかな?)に行ってきました。日本的に言うとモールと名付けるまでは大きくないですが、一応、映画館も入っています。
その名もパンドラ!他に思いつかなかったのか。。。あ、タイ人オーナーのセンスかしら?
お客様と一緒にバーバリー(?!)やらポロ(?!)やら何やらのポロシャツを買い込みましたが、その話題はまた後日。
庶民生活の相場観をさらに良く知るために、生活雑貨コーナーでうろちょろしまして、今回はこのキッチン用刃物セットが目に留まりました。7本で69,900ドン、日本円約390円です。
日本の給料相場で海外赴任手当までもらって、ホーチミンで生活したら、そりゃ、金、貯まるわな。。。
かたや、本物の関などの工房の包丁などを除いて、どうでも良い包丁は、いや、日本の中途半端な物づくりファクターはすべて、商売にならない訳です、これじゃ。
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何でバスに監視カメラが2個も必要なんでしょうか?
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2015/04/05 00:59
東急バスの都立大学発、成城学園行きのバスで何気なく気が付いたのですが、何でバスに監視カメラが2個も必要なんでしょうか?
このカメラは、オンラインなんでしょうか、オフラインなんでしょうか?
砧公園の桜のおかげで全く動かないバスで、さらに考えはあらぬ方向に行きまして、しれっと始まりそうなマイナンバー制度は、いったいどこまで運用が拡がるのでしょうか?
と言いますのも、もし、この監視カメラがオンラインで、顔認証システムが連動していて、しかもすべての監視カメラ映像が何とか理由を付けて国に繋げられていて、マイナンバー制度の運用が知らない間にどんどん拡がって顔写真やDNA情報や。。。となると、すべての国民の行動が、公務員なんかに監視可能ということになりますね。
そんなことを言い出したら、もし、クレジットカード情報や、様々なカードのICチップ情報や、携帯情報などもリンクさせられていったら、すべての国民の消費行動やら会話やらメールまで、公務員なんかに監視可能ということになりますね。
表向きの説明は、そんなことは絶対に無いってことになるんでしょうが、今の技術ならすぐ出来得ることですよね。
そして、これがオンラインのシステムってことは、これほど重大な情報が流出するリスクがあるってこととイコールですよね。
気持ち悪い世の中です。そこまで考えてから最初に戻って、この監視カメラは何で必要なんでしょうか?
マイナンバー制度も、誰も何も騒がずで、公務員なんかに運用させて果たして良いものなんでしょうか?
ベトナムでは大理石の彫り物も激しく安かったですね
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2015/04/04 16:03
今回はお客様のお買い物のオーダーが多岐に渡ったので、かなり事前調査を重ねましたが、ベトナムでは大理石の彫り物も激しく安かったですね。
こんな獅子的な物以外にも、欧米に良くある人間の像やら、仏様やら、壁に貼るような物まで、これもロートアイアンと同様人手がかかる物ですから、人件費の安さを利用して人海戦術なんだろうなと想像がつきます。
この商材もロートアイアンと同じく、日本にはあまり流通していない物だと思います、よってあっても激しく高価でしょう。
なかなかいらっしゃらないと思いますが、大理石の彫り物をご要望の方も、是非お声をお掛けください。アレンジいたします。
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