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泊原発3号機2009年は条件付き合格!?=データ改ざん

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泊原発3号機2009年は条件付き合格!?=データ改ざん

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保安院の子会社=安全基盤機構を元検査員が告発
「上司の記録削除指示」は不当だ、証拠隠しだ

東京電力福島第一原発の事故から五カ月以上が過ぎた。
この間に政府や電力会社が進めた原子力施策のいいかげんさに気付いた人も多いはずだ。

そんな折、そもそも原発事故を本気で防ぐ気があるのか疑いたくなる事態が判明した。

独立行政法人「原子力安全基盤機構(東京都港区)」の元検査院が北海道電力泊原発3号機の検査で問題点を指摘したのに対し、上司が記録の”改ざん”を指示したというのだ。
元検査院が実名で告発する。


「仕事に対するモラル違反はできないと思った。あえてドンキホーテになろうと
決意した」

 原発検査の杜撰さを語る決意をした理由をこう語るのは、
原子力安全基盤機構(JNES)の元検査員、藤原節男さん(62)。


原子力安全基盤機構6人の理事・監事のうち、旧通産省(現在の経済産業省)OBが3人を占める。

実際には原子力安全・保安院の子会社のような存在で、全国にある原発検査の実行部隊といえる存在だ。

 藤原さんがどうしても納得できない出来事は2009年3月4日と5日、北海道電力が建設を進めていた泊原発3号機に対する使用前検査の実施中に起きた。
 
減速材温度係数測定と呼ばれる検査だったが、正常だとマイナスとなるべき検査の係数が初日はプラスを示した。
検査でマイナスにならないと、最悪の場合、原子炉が暴走する危険性がある。翌日は炉内に制御棒を挿入したこともありマイナスとなったが、藤原さんは二日間の検査結果から原子炉運転を条件付き合格として上司に報告した。

 ところが、上司の反応は意外なものだった。


「これはまずい。初日のデータを削除するように」。これに藤原さんは抵抗する。

上司の指示は不問、藤原さんのボーナス減、再雇用本人のみされず(差別)2010年3月、退職を迎えた藤原さんに対し、さらに追い打ちをかけるような仕打ちが待っていた。

機構への再雇用を希望した中で、藤原さん一人だけが再雇用を認められなかった。





杜撰な検査後を絶たず



 原子力安全基盤機構による検査の杜撰さは、藤原さんが告発した事例にとどまらない。
2009年から10年にかけて関西電力大飯原発3号機に対し実施した定期検査でも、蒸気タービンの配管一本を検査してなかったことがつい最近発覚したばかり。


 一連の機構の対応に対し、藤原さんは昨年八月、再雇用の地位確認と慰謝料など約2800万円の支払いを求めて東京地裁に提訴した。

裁判では原発の安全性確保のため内部告発の重要性も訴えるつもりだ。


原子力の「安全神話」は、もともとウソにウソを重ねた虚像。

報告書の改ざんなど今さら驚きもしないぐらいだ。
その安全神話を前提とせずに、許容できる原発などあるものだろうか。
事故は起きるかもしれず、起きれば対処の手段すらない。

すべてがわかった。


この危険に見合う国益などあるのか。
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