あじさいの話その2・アナベル

テーマ:植物の話
アジサイの季節ですね。
青いあじさい
 
昔はアジサイは土のPHによって酸性だと青、
アルカリ性ならピンク、中性だと真っ白になるのだと思っていました。


これは半分正解のような不正解のような…。


殆どのアジサイには元々の花色があって、
青いものは酸性土ではより鮮やかな青になり、
アルカリ性の土だときれいな青が出ずに微妙な色になり、
元々ピンク色の品種はアルカリ性の土ではきれいにピンクに発色するけれど、
酸性の土だと微妙な色になってしまうそうです。


一つの品種が酸性の土では真っ青に、
アルカリ性の土だと鮮やかなピンクに発色するという
わけではないようです。
そして中性で育てれば真っ白に、というのは間違いでした。


白いアジサイ、最近よく見かけるアナベルはPHの影響を受けません。
酸性でもアルカリ性でもこんな風に真っ白く咲き、
咲き始めはグリーン、それからだんだん白くなり
咲き進むにつれまた淡いグリーンと、花色が変化していきます。
 
アナベル2
(東品川海上公園 屋上庭園) 

アナベル1
(さいたま市)

土も選ばず、 寒さにも強く、他のアジサイと比べて手入れも簡単。
他のアジサイは育てたことがないのですが、
お手入れ方法を見ると

『花後すぐに花柄をつみ、今年花のついた枝は切り、
 花の咲かなかった枝は残す。
 10月過ぎてから枝を切ると来年の花芽も摘んでしまう』
…なんだかとても難しそうではないですか。


でもアナベルの花芽は翌年4月以降に作られるので、
秋も深まってから枝を切詰めても平気。
なんなら春になってしまってもまだ大丈夫。
さらに言うと何もしなくたって平気平気。
このアナベル、よく見ると去年の花柄がまだ残っています!
チラリッ。茶色いものが去年の花です。


 
花柄摘みも剪定も何もせず放置していたのに 
それでもこんなにきれいに咲いてくれるのです。
生命力の強さよ~。


そんなわけでアナベル、とてもおすすめです。
今まであまたの植物を枯らしてきた私の元で元気に育つアナベルなら、
誰が育ててもきっときれいな花を見せてくれることでしょう。
最近はピンク・アナベル なんていうのも出てきましたね。
花色も選べてお手入れも楽で。でも値段は白の倍くらいするようです。 


…なんて話を実家でしたら、
"普通のアジサイだって全然大変じゃないわよ" と
母に言われました。
 
 
あじさいの話、その3に続きます。 

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