考えましょう!未来へ
<<最初    <前    2  |  3  |  4  |  5  |  6    次>    最後>>

除染で子どもの健康が守れるのでしょうか?

テーマ:ブログ
除染で子どもの健康が守れるのでしょうか?


現在、校庭や遊び場の除染は進んでいます。
しかし、これは応急処置に過ぎません。
          



今取り組むべきは「拡散防止」のほうだ。 
除染の目的は、被曝を低減することにあるのだが、今のやり方では「拡散」させかねない場面も多く見られる。
一般に、除染に効果がある場合というのは、平均的には汚染が低く、その中にホットスポットのように高濃度汚染があるようなケースだ。
このホットスポットを取り除けば、汚染源が無くなるので被曝線量が下がるということになる。
 しかし全体が一様に高濃度汚染されているところを除染して使おうとするのは事実上不可能な場合が多い。周りじゅうが高濃度汚染されているところで、一部の地域を除染により下げたとしても、しばらくすると周囲の高濃度汚染地域から流れ込んでくるので、元に戻ってしまう。低い線量を維持するためには、繰り返し汚染を取り除き続ける必要がある。はたしてどれほどの労力と費用が掛かるのかをはじめに考えた方が良いだろう。

 自然により拡散していくのはほとんど止めようがない。野山に降り注いだ放射性物質は雨や雪や風と共に拡散し、最終的には海に行く。
 これ自体がいわば「自然による除染」であり、それにまず対処することが重要だろう。特に河川を通じて海に流れる汚染土壌が、河川敷や下水処理場などに蓄積するので、これを放置するのは危険であり、系統的に対処する必要がある。
 
NHKスペシャル「シリーズ 原発危機「知られざる放射能汚染~海からの緊急報告」を見れば、河川を通じて海が汚染されることがはっきりわかる。
除染で子どもの健康が守れるのでしょうか?
東京湾は今後河川からのセシウムが蓄積し続け、2年後に汚染のピークを迎えるという。これを除染することは、事実上不可能だ。
おそらく神奈川、東京、千葉、茨城、福島、宮城の沿岸部はかなりの汚染が長期間続くだろう。岩手、青森はどうなるかわからない。日本海側でも新潟、山形、秋田はある程度の汚染が流れ込む可能性があるので、やはり沿岸の魚介類に汚染が蓄積されると警戒をせざるを得ない。
 そうなれば、西日本の魚介類しか子どもたちに安心して食べさせられる海産物は無くなってしまうだろう。
 農産物は地域により大きく差があるとしても、やはり東日本はある程度の汚染は覚悟せざるを得ない。一方西日本はかなり汚染を回避できる。
 いま、東日本にとどまっている汚染を、人為的に西日本に持ち込むのはまさしく愚劣きわまりない行為と言わざるを得ない。瓦礫の処理処分は、発生源ないしは東日本のエリアでどうするかを考えるべきで、汚染のない地域に持って行くべきではないのだ。

もう一つの拡散源は人間だ。
特に瓦礫と共に日本中に拡散しようとしている。
 北海道を除くと、日本列島の中心部である愛知、岐阜、富山から西側は汚染は相対的に低い。これら地域の汚染が低ければ、そこで生産する食料も汚染さ
れることはほとんどない。いわば「聖域化」できる。それなのにわざわざ震災瓦礫を運んで焼却したり埋め立てたりしようというのだから、何という愚かなことをと思う。
 せっかくひどい汚染を免れた地域はそのまま汚染されていない食料品の供給源として、せめて汚染地帯である東日本に住む子どもたちへの食料供給をしてほしい。
たんぽぽ舎・劣化ウラン研究会 山崎 久隆




校庭・遊び場等の除染は応急措置にすぎません

 野田佳彦首相は昨年12月16日の記者会見で福島第一原発の事故収束を目指した工程表のステップ2を完了した、と宣言されました。そして除染対策としては、

1)除染費として今年度予算と来年度予算案などで1兆円超を充てる。
2)政府の除染担当者数を来年4月までに400人規模に拡充。
3)除染を行う作業員を来年4月をメドに3万人以上確保するとの方針を示されました。

除染の目的は何でしょうか

 既に識者から、除染は移染(松井英介医師)、除染より移住(山内知也教授)、除染幻想(菅井益郎教授)と言われています。
雪が大地一面に降ったことを連想すればわかります。
除雪は屋根、庭、道路までは行えますが、溶けず、見えない雪(放射能)の土地、葉一枚一枚が汚染された山林はほぼ不可能です。ましてこれからは大地に地下水にと浸透してきます。
除染方法も放射能だけを吸引することはできず、外部に飛散し、完全に取り除くことはできません、まさに移染・拡散です。しかも除染した汚物を捨てる場所がまだ決まっていません。被曝地の子どもたちは窓を閉め切られ、外出はほぼ禁止にされています。

全身病魔に冒された患者の身体の一部が治療できても、これで安心ですよ、とは言えません。
しかもまだ毎時6千万ベクレルのセシウムが放出されています。除染の本丸は広大な大地です。
これはほぼ不可能です。除染の目的は子どもたちの健康保障であるはずです。

除染後も子どもたちの発症が生じたら政府はどのような対処・責任をとるのでしょうか。

除染費用を退避、移住費用等に移行させるべきです
 
1兆円もの予算(税金)をかけるなら、避難区域を広げること、子どものいる世帯の移住を国として行うよう措置をとることです。勿論それにともなっての生活保障、就業保障も国が行うことです。被曝地の親は子どもがいつ発症するか、を恐れており、子どもを持つ親はみんなが退避・移住するなら同意する、という意見を持っています。
チェルノブイリでの子どもの10年後は既に明らかであり、子どもと親は一生の問題、子孫につながる問題であります。

放射能汚泥は東電原発の地へ校庭の汚泥や河口等の放射能汚泥、焼却炉の放射能灰は速やかに東電原発の地へ運ぶべきです。
その地で収納しきれない場合は周辺被曝地、避難地域の土地を国が買い上げ行うべきでしょう。
そしてそこから放射能が全国に散らないように国は管理すべきです。
(国は双葉郡に中間貯蔵施設を福島県知事に要請2011.12.28朝日)








カナダ医師会ジャーナル:不十分な除染努力が健康リスクをもたらしている日本

一般公衆の年間被曝限度*20ミリシーベルトは人倫に劣る、とんでもない基準で、こんなことを自国民に許した政府は過去数十年で世界にない。
「現時点では、長期にわたる健康被害を最小限にするための一番大事な公衆衛生上の方策は、避難区域を広げることだ。」(2011.12.21。*放射線職業従事者
の限度、妊婦、子どもは年間1ミリシーベルトを超えてはならない。)






神戸大学の山内知也教授(一部紹介)「たね蒔きジャーナル」12月22日

現地で調査、福島・渡利地区で除染しても線量は下がらない、特定避難緩衝区域に指定されていなくても、2.95マイクロシーベルト/時間で、3にならない
ので避難緩衝区域にならない、4歳の子供がいるところ、除染しても、次々入ってくる。コンクリートの建物は上が高く、古いコンクリートはセシウムをよく吸収する。
町をいったん壊して作り替えるくらいでないと、事故前の線量にならない。
高圧洗浄機でもほとんど下がらない・中間貯蓄施設の選定はさらに難しい(日経2012.1.1)
2011.12月初旬、大熊町の役場付近で実施した除染では空間の放射線量は10マイクロシーベルト前後までしか下がらなかった。
これは年間被曝線量に換算すると50ミリシーベルとで「政府が」目安としている年間20ミリシーベルトに遠く及ばない。
政府は「貯蔵期間は最長30年、最終処分場は県外」とする方針だが、住民からは「自宅近所を最終処分場にすることは認めない」との声が強い。





以上のように有識者の発言を踏まえますと、「除染」だけでは内部・外部被曝を被っている福島の子どもたちの未来は保障することができません。私たちの提言をご考慮の上、子どもたちが次の日本を担うことを可能としうる施策の行政をおこなわれますよう、強く要望いたします。
市民が求め創るマニフェストの会 http://shinsetagaya.web.fc2.com/mani/
庭ブロ+(プラス)はこちら
<<最初    <前    2  |  3  |  4  |  5  |  6    次>    最後>>

プロフィール

MC斬鎌

未来を!!!!
健康、ダイエット、ベジタリアン、アロマテラピー、ヨガ、サイクリング、ヒーリング、原発問題、環境、エネルギー、動物の権利、料理、スポーツ、痩身、ツボ、カイロプラクティック、旅行、放射能、東電、原発に関心、オキュパイムーブメント。

 原因者が負担せず、 またわたし達の税負担が増えます。

タイムマシンにおねがい

参加コミュニティ一覧