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福島の子供たちを研究材料にしないで

テーマ:ブログ
福島の子供たちを研究材料にしないでください
福島の子供たちを研究材料にしないで
竹野内真理、低線量被曝者の会共同代表の手記

福島事故の後でも原発を稼働、海外に輸出する日本政府は狂気の沙汰
 
             竹野内真理、低線量被曝者の会共同代表、翻訳者

 99年に電源喪失事故のシナリオを米国人科学者から聞いてから、以来反原発の活動をしてきました。
特に地震と原発の問題では、2002年にIAEAにも直訴に行きましたが、その時知り合いの上司であったIAEA職員が、
「この問題はあまりに問題が大きすぎて、誰も手がつけられない。仮に日本で500万人が死んでもあきらめるしかない。原発を止める唯一つの道は国民全員が声を上げることだ」と言われました。
事故が実際に起きてしまい、無念で悲しくてなりません。

今日は以下の三つのことを言いたいです。

1.福島やその他の汚染地帯から人々を、特に子供たちを直ちに避難させてほしいです。
二日前に福島をたずねましたが、そこで行われていた体制側の学者によるシンポジウムで、福島はもうほとんど安全であるという発言を聞いて驚きました。
同時に彼らは子供たちの線量を測り、健康調査をしているのです。
なぜ避難をさせてから健康調査を出来ないのでしょうか?
福島の子供たちをモルモットにしようとしているのでしょうか?
米国と日本の政府が、悲しいことに、広島や長崎の被爆者にたいしてやってきたことを思えば、その可能性は大いにあります。
福島の子供たちをどうか研究材料にしないでください。
私も1歳児の母親として切に訴えます。

2.日本の基準値500ベクレルは高すぎます。
ゴメリ医科大学の創設者で元学長であったユーリ・バンダジェフスキーの論文をご覧になった方はいらっしゃいますでしょうか?
彼の研究によれば、セシウムが体内に20Bq/Kgの濃度で取り込まれますと、心臓に異変が起きやすくなるというのです。
そしてICRPのpublication 111(2009)にあるグラフによると、1日たった10ベクレル、大人はだいたい1日2kgの食物を摂取しますから、基準値のたった100分の1のレベルであっても、70kgの大人であっても心臓に異変が2年以内に起こる可能性を示唆しているのです。
さらに30kgの子供の場合は、100日以内です。
ベルラド放射能安全研究所副所長 のウラジーミル・バベンコ 氏が、子供の食べ物はゼロベクレルにしなければならないという発言が決しておおげさなものでないことがわかるデータであると思います。
同時に汚染がれきが全国に流通するのは防がなければなりません。
特にそれが燃やされた時、沸点が641度と低いセシウムは大気中の微粒子となり、容易に吸い込まれ、深刻な内部被ばくを引き起こします。

3.原発は稼働している場合ではないと思います。福島事故の後でも原発を日本で稼働させ、またさらに海外に輸出しようとしている日本政府の行動はまったく狂気の沙汰です。
現在でも日本国中で地震は発生しており、近い将来第二の福島原発事故が起こる可能性はおおいにあります。
さらに福島の4号炉は、稼働中でないにも関わらず、爆発しました。
したがいまして、使用済み燃料プール周りの構造物は耐震設計を強化する必要があります。
どうかこれら三つのことを行い、子供たちの命、将来の命そしてみなさんの命を守ってください。
ありがとうございました。
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