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拾ったものを食べて食費はゼロ!「フリーガン(Freegan)」の実態

テーマ:ブログ
"One person's trash is another's treasure"


拾ったものを食べて食費はゼロ!「フリーガン(Freegan)」の実態

様々な思想の人が存在するアメリカ。「フリーガン」という、廃棄物を食べて暮らしている人達がいるのをご存知だろうか? 毎日ゴミ箱から食べ物を漁り、それを食べて生活している。彼らはお金のないホームレスなのではない。住居も職もあるれっきととした社会人だ。「資源、食品を無駄にしない」という理由から、彼らは毎日ゴミを漁る。

彼らは元々、非倫理的、非人道的な事業を行う企業や、環境破壊や動物虐待を行う企業をボイコットしていた。社会問題に反抗するヒッピーの流れを継ぐ人たちだ。しかし、いくらボイコットをしても、彼らが何かを消費すれば、利益追求を最優先する企業を支えることになる。社会全体のシステムそのものを嘆き、落胆した。それから彼らは消費行動を一切避ける生活をするため、生活用品をゴミから調達する「フリーガン」となったわけだ。現在一番大きな団体はニューヨークにあり、講習会やディナーパーティーを活発に行っている。

フリーガンは、菜食主義を指す「ビーガン」と、「フリー(無料、自由)」を掛け合わせて作られた造語で、1990年代から使われ始めた。彼らがフリーガンとして行う基本的な活動は、ゴミから食料を調達すること。スーパーマーケットの裏口に置かれた大型のゴミ箱や、高級スーパーマーケットから定時に出されるゴミなどを狙う。パン、野菜、その日限りで捨てられる出来合いのサンドイッチ‥。多少古くとも、食材を次から次へと拾っていく。

フリーガン達がゴミから調達するのは、食べ物だけではない。衣類やキッチン用品、音楽CD、新聞、雑誌、家具、家電、ゲームにおもちゃ。まだ使用できるものであれば何でも再利用のために回収する。自分たちで使わないものは、リサイクルショップやNGOなどに寄付をする。彼らに言わせると、「何でも」ゴミから調達できるそうで、時には拾って驚くような新しいパソコンなどにも出くわすらしい。

フリーガン9年目、ニュージャージーに住む女性がどのように食料を調達するのか見てみよう。まずはローラーブレードを履き、バックパックを背負ってお気に入りのゴミ箱へ向かう。最初に向かうのは、地元の小さめのスーパーマーケット。ここのゴミからは野菜、フルーツ、穀物、ジュース、出来合いのサンドイッチなどを調達する。それから大型グルメスーパーマーケット裏のゴミ箱へ。彼女によると、「店内で売られているものが、最終的に全てゴミ箱から手に入る」のだそうだ。ここでは野菜や、プラスチック入りのカットフルーツなど、店内でほんの少し前まで売られていた商品がよりどりみどりだ。それから、ダンキンドーナツのゴミからベーグルをもらう。これで彼女の食生活は驚くほど贅沢で、健康的に保たれているのだ。フリーガンが食べているもの自体は、私たちが食べているものとほとんど変わらないと言えるだろう。

大手のグルメスーパーマーケットで、エンタテイメントのように大量に並べられた野菜や、惣菜を見ながら、賞味期限中に食べられるはずもない食べ物はどこへ行くのだろうと思っていた。教会やNPOが食品を引き取り、貧しい人に配るケースもあるが、それもいきとどいているとは言えない。大量生産、大量消費、大量廃棄に反対するフリーガン達のボイコットは、今の社会の必然なのかもしれない。

▼フリーガンホームページ http://www.freegan.info/

米国在住ジャーナリスト加藤 靖子
引用:
http://mediasabor.jp/2008/02/freegan.html
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