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ウラン供給に悔恨 採掘反対のアボリジニ男性

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ウラン供給に悔恨 採掘反対のアボリジニ男性

ウラン供給に悔恨 採掘反対のアボリジニ男性

「核兵器や原発を手助け」 英の核実験で家族も被ばく。


1月14日15日 パシフィコ横浜 脱原発世界会議にて。

 世界一のウラン埋蔵量を誇るオーストラリアから、先住民族アボリジニのリーダーの一人で、ウラン採掘に反対する「オーストラリア非核連合」のピーター・ワッツ共同代表(46)が来日した。ワッツ氏は「私たちの国で取れた資源が、核兵器や原発建設を手助けしてしまった。これ以上、苦しむ人を増やしてはいけない」と力を込めた。

 ワッツ氏は14日に横浜市で開催した「脱原発世界会議」のシンポジウムで、パネリストの一人として発言するために日本を訪ねた。

 「世界のヒバクシャから学ぶ」と題したシンポジウムで、核実験で汚染されたマーシャル諸島やチェルノブイリ原発事故の被災地などからの参加者とともに登壇したワッツ氏は「ここにいる“兄弟”だちに申し訳ない」と話を切り出した。
 
自国内に商業用の原発を持たないオーストラリア。だが、北部には複数のウラン鉱山がある。その埋蔵量は全世界の三分の一を占めるといわれている。
 
日本が輸入しているウランもオーストラリア産が約3割と最も多い。
 
「掘り出されたウランが世界各国に売られ、結果として多くの人に被害を与えてしまった。(こうしたウランがなければ)福島原発事故も起こらなかったかもしれない」(ワッツ氏)
 

だが、オーストラリア人自身も核による深刻な被害を受けてきた。そのはじまりが、1950~60年代に繰り返された英国による核実験だ。
 
ワッツ氏の出身部族、アラブンナが住むオーストラリア南部の一帯も被ばくした。ワッツ氏は「私の家族も苦しめられてきた。怒りを忘れたことはない」と振り返る。

 脱原発に向け、どんな行動を起こしたらよいのか。

ワッツ氏は「原爆、核実験、原発…。世界中にはさまざまな核の犠牲者がいる。その全て人たちが、勇気を出して

『ひどい目に遭っている』

と声を上げる事が大切だ」と提案する。
 

「被害者が苦しい生涯を送るだけでなく、何世代ににもわたって悲劇が続いてしまう。それが核による犠牲なのだ」
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