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[玄海4号機] 運転再開は拙速すぎる( 11/3 付 )
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 九州電力は、人為的ミスによるトラブルで停止した玄海原発(佐賀県玄海町)4号機をおととい夜、再稼働した。

定期検査やトラブルで停止した原発の運転再開は東京電力の福島第1原発事故以降、全国で初めてである。
 
国は原発事故を受けて、定期検査中の原発の再稼働にストレステスト(安全評価)の実施を義務付けている。
巨大地震や津波など過酷な災害に耐えうる原子炉にするためには当然の措置だ。
 

定検に入った原子炉が1基も再開できない状況で、玄海4号機だけがひと月もせずに再稼働したのは、トラブルによる停止はストレステストの対象にならないとの国の基準があるからだ。
九電も会見で
「4号機はトラブルで停止したので、扱いは運転中の1号機と同様」と説明している。

経済産業省原子力安全・保安院のお墨付きを得たとの言い分だ。

 だが、周辺住民からすれば正常運転していた原子炉の定検による停止より、トラブルで止まった炉の方が不安は大きい。
トラブル停止の炉の点検も同じくらい厳格にするべきなのに、規制を緩くした国の対応は矛盾していると言わざるを得ない。
 
しかも九電は、発電再開を発表した翌日に原子炉を再稼働するという性急さである。
周辺住民と自治体への十分な説明がないまま、一方的に進められた再稼働の動きに
「あまりにも強引だ」
と批判が上がるのも当然だろう。

 
法的手続きや協定上は、再稼働するにあたって地元自治体の同意や住民の理解は不要だという。


だが、九電のやらせメールが問題化し、その後の九電のまずい対応に批判が集まっている事態を考慮すれば、拙速すぎるのではないか。
 
再稼働を急いだ4号機は、12月中旬には定検に入る。約1カ月半とはいえ、一日も早く再稼働にこぎ着けたい九電の姿勢には、火力発電の燃料費を縮減し、収益悪化を抑えたい狙いが透けて見える。
 4号機の停止で九電の火力発電の燃料費は1日当たり3~4億円増えているという。
定検入りまでに百数十億円節約できれば、大幅赤字が見込まれる収益の改善につながる。
こうした思惑から再稼働を強行したのならあしき前例を残すことになる。

 国は、トラブル停止の炉にもストレステストを課すよう安全規制を見直すべきだ。

合わせて、地元への十分な説明と同意を必要とすることも教訓にしなければならない。




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